債務整理で失敗しないための
チェックリスト130項目

「債務整理をするにはどうすればいいのだろう?」

ひとくちに債務整理といってもその方法はいくつもあります。
債権者と任意に交渉して利息だけ減らしてもらったり、住宅ローンのみを残したり、裁判所から免責を得て債務を完全になくしてもらったり、状況によっては過払い金が発生していることもあります。

債務整理をすることに抵抗感をもつ人もいます。あなたもそんな一人かもしれません。
債務を負担する原因は人それぞれです。
生活費のために借りている、会社や知り合いの保証人になっている、株式や先物取引など投資に失敗した、買い物をしすぎたのかもしれないですし、ホストクラブにはまったり、競馬やパチンコなどのギャンブルで借金を抱えたりすることもめずらしくありません。

多くの人が借金だと思わずに利用しているクレジットカードでさえ、カード会社に対して債務を負担しているのです。いつのまにか限度額を超えていて気づいたときには多額の債務を負っていたというケースは少なくありません。

予定通りの収入があれば返済できていたのに突然収入が減ってしまった、このようなケースも増えています。

だれもが債務整理の当事者になりえるということです。

債務整理は早く行うことに超したことはありません。
手続きが遅れるほど利息がかかり状況は悪化していきます。

また、日々の返済に追われることは大きなストレスを伴います。
場合によってはストレスが原因で大病を患い命に関わることさえあります。

債務整理は躊躇すべきものではありません。
自分や家族など身の回りの大切な人を守るために必要な手続きです。

病気になったときに医者にみてもらうように早めに弁護士に相談することが大切です。
人によっては生活スタイルを見直すだけで無理なく返済できてしまうこともあります。
一人で悩まずに相談してください。

このチェックリストは専門の弁護士による監修のもとに作成されています。
基本的な債務整理の知識を得ることができるように工夫されています。
きっとあなたの悩みを解決するのに役に立つはずです。

債務のことで些細なことでも不安があれば、この下にある債務整理チェックリストをご活用ください。

検討すべき事項をまとめているので、これだけ確認すれば基本はオーケー!
債務整理に失敗しないための確認事項

利用方法

  1. 「詳しい解説」をクリックすることで詳細な解説を見ることができます。
  2. 項目を確認して問題がなければ、「チェックする」ボタンをクリックします。
  3. 必ずしもすべての項目を確認する必要はありません。自分の状況を把握したり、弁護士に相談したりする際などに参考として使用してください。

※ここでは主に東京地方裁判所での手続きをモデルケースとして解説しています。裁判所によって取り扱いが異なることがありますので詳しくは弁護士にご相談ください。

1.債務の返済に困ったときにチェックする

返済に窮する状況といっても人それぞれです。債務の状態を把握して返済計画を立てれば自分で解決できることもありますし専門家の手を借りなければ解決が不可能なこともあります。まずは自分の状況を把握することが大切です。

相談の要否

ここでは現状が深刻なものかチェックします。1つでも当てはまれば早めに弁護士に相談してください。

状況
1債務の総額がわからない

返済していくための基本は債務がいくらあるのかを認識することです。

  • 必ずしも1円単位まで把握している必要はありませんが、いくらくらい支払わなければならないのか見当もつかないのでは問題があります。
  • 消費者金融などでは高額な利息がつくため借金の総額を把握することが難しくなりがちです。特に複数社から借り入れている多重債務状態の方に多く見られる特徴といえます。
  • カード会社や消費者金融などが発行する毎月の明細書などに目を通すことで債務の総額を把握することが大切です。その際、元本がいくらで利息としていくら支払っているのかもチェックしておきます。
  • 日々の返済に追われ借金の総額にまで頭が回っていないとしたらかなり深刻な状態といえます。元本がまったく減っていない可能性もあります。一度弁護士に相談されることをおすすめします。
▼ 詳しい解説
状況
2借入先を覚えていない

借入先が増えていく傾向がある場合は返済計画がうまくいっていない可能性があります。

  • 借入先がわからなくなっている原因はいくつもの会社から借り入れている点にあります。複数の会社から借り入れているというだけでは必ずしも問題はないですが、債務の総額がわからなくなっている場合と同じように自分の状況を把握できていないことは危険なサインです。
  • 一度返済したのに再び借りるということを繰り返したり、次々と新規に借り入れたりすることが日常的になっていると借入先を把握できない状況になりがちです。
  • 借入先の数を把握できていない状況は普通ではないということを認識する必要があります。いまはまだ覚えているという人であっても複数の借入先があるときには気をつける必要があります。
▼ 詳しい解説
状況
3滞納が常態化している

一過性のものであれば問題ありませんが滞納があたり前になっている状態は危険なサインです。

  • 支払い予定日に返済がないと債権者から延滞通知や催促の電話を受けることになります。忙しくてうっかりしていた、口座に十分お金が入っていると思っていたらたまたま切らしていた、そのような一時的なものであれば心配いりません。しかし、毎月のように催告書が送られたり複数の会社から催促を受けたりするような事態は普通ではありません。
  • 返済に追われるあまり他社からさらに借り入れるという状態になれば事態は一層深刻なものとなります。自分一人で完済ができないことに気づいたら早めに専門家に相談することが必要です。
▼ 詳しい解説
状況
4借り入れたお金を返済に回している

自転車操業はいつか行き詰まります。早めに弁護士に相談することが大切です。

  • 借金を一つにするために借り入れたお金で全額を返済することは問題ありません。
  • 問題なのは完済の見込みがない状態で新たに借り入れ、それを他社からの借金の返済に充てることです。
  • 近いうちに十分な収入が入る予定になっている場合には一時的な対策としてやむをえないこともあるかもしれません。ですが無計画に借金のために借金を重ねることは事態を悪化させる要因となります。
  • 金融業者から借金をする場合には必ず利息がかかります。単に支払期限が先に伸びるのではなく利息の負担も重くなっていきます。現状で返済していくことが困難な場合、収入が増えない限り返済はより難しくなっていきます。なるべく早く弁護士に相談してください。
▼ 詳しい解説
状況
5返済を行っても元本が減らない

頑張って返済しているのに元本が一向になくならないのであれば危険信号です。

  • キャッシングなどの仕組みとして返済はまず利息に充てられることになっています。そのため返済しているのに元本が減らない理由は利息のみ弁済しているからです。特に利息の大きい契約をしている場合に起こりやすくなります。
  • リボ払いなど月々の支払額を自分で設定できる場合に、収入に対して返済額がとても小さいために元本が減らないのであればそれほど心配はありません。その場合には毎月の支払額を大きくするか一括返済すれば解決します。
    しかし、自分で返済できる限界をすでに支払っているのに元本が減少しないのであれば問題です。債務の状況が収入に見合っていない可能性があるからです。借り入れの総額が大きすぎると考えられます。専門家に早めに相談してください。

▼ 詳しい解説
状況
6取立てに困っている

仕事中に電話がかかってきたり家に直接催促に来られることで悩んでいる場合には弁護士に相談することが必要です。

  • 借金そのものよりも取り立てにあうこと自体が苦痛となることもあります。そのような状況は弁護士に依頼することで解決します。
  • 弁護士が依頼を受けると受任通知と呼ばれるものを債権者に対して送付します。介入通知とも呼ばれるこの通知を受け取ると貸金業者や債権回収会社は直接債務者から取り立てることができなくなります。これは法律上認められた効果であるためすぐに取り立てはストップします。
    ただし、貸金業者などではない銀行や通常の取引先は法律による規制の対象外です。もっとも、その場合であっても通常は弁護士を通さずに直接取り立てることは少ないといえます。
▼ 詳しい解説
状況
7収入の大半を返済に当てている

家族などの援助が得られないと自力での解決は難しいかもしれません。

  • 今後収入が上がる見込みがあれば別ですが、そうでなければすでに自力での返済計画に無理が生じているかもしれません。借入先がまだ1社程度と少なく債務の総額も大きくないのであれば生活費を切り詰めることでなんとかなる可能性も否定できません。しかし、完済の見込みが立たない状況にあるときは危険な状態にあるといえます。
  • ほかのケースと異なり返済自体は行われていることから適切に対応すれば大事に至らずにすむ可能性が高いといえます。場合によっては過払い金が生じている可能性もあります。先行きが見えず不安に感じているのであれば一度弁護士に相談されることをおすすめします。
▼ 詳しい解説
状況
8クレジットカードがいつも限度額に達している

クレジットカードによる買い物も借金であるという認識が重要です。

  • クレジットカードやキャッシングその他の借金をする際は利用可能な限度額が設定されます。これはその人の収入や職業、資産などの信用に応じて設定されます。限度額いっぱいまで使用しているということは、無理のない範囲ぎりぎりのところまで使ってしまっているということです。
  • 限度額いっぱいまで使用したとしても直ちに問題となるわけではありません。一時的に高額な商品を購入したり旅行に出かけたりするなどして限度額に達してしまうことはめずらしくありません。カード会社によっては一時的に限度額を引き上げてくれるところもあります。問題なのは限度額に達した状態が継続している場合です。
    このような場合に新たなカードを作成しさらに限度額いっぱいまで使用することを繰り返しているのであれば深刻な状態といえます。計画的な利用ができていないからです。依存症などの問題を抱えているかもしれません。このような状態にある場合には一度弁護士に相談されることをおすすめします。
▼ 詳しい解説
状況
9債務のことでいつも悩んでいる

四六時中返済のことを考えているのであれば返済計画が破綻しているおそれがあります。

  • 不安の感じ方は人それぞれであり単に将来に対する漠然とした不安があるにすぎないときはそれほど心配はありません。しかし返済を何度も遅延したり、いくつもの消費者金融から借りていたりするなどの事実があればその不安は自然なものといえます。
  • 完済までの目処がついているのであれば問題ありませんが、もし返済計画がすでに破綻しているのであれば根本的な解決策が必要です。悩んでいても問題は解決せずむしろ状況を悪化させることになります。早めに専門家に相談することが必要です。
▼ 詳しい解説
状況
10家賃や公共料金など生活費の滞納がある

借金そのものだけではなく生活に必要な費用にまで滞納が及んでいるのは危険な徴候です。

  • 借金をしていない場合であっても収入が支出に対し少ないと公共料金などの滞納につながります。収入がないのであれば生活保護など別の検討が必要となりますが、充分な収入があるのに滞納が生じているのであれば他の債務が過大となっている可能性があります。
  • 生活費の滞納が問題なのは生計に不可欠なサービスを打ち切られる点にあります。家賃の滞納が続けば立ち退きを求められますし、電気やガス、水道料金の滞納であればこれらが停止されるおそれがあります。それでは生活が成り立たないため無理をしてでも払い続けるのが普通です。滞納が生じているということは他の債務も滞納状態にあることが多く、すでに限界を超えている証拠といえます。そのため、自力での返済が難しい状態にある可能性が高く専門家に早急に相談することが大切です。
▼ 詳しい解説
状況
11借金の原因が賭け事や買い物、風俗である

借金の原因によっては専門家の助けが必要となります。

  • ギャンブルや収入に見合わない高額な買い物によって借金ができてしまったのであれば、借金をしやすい体質(依存症)である可能性があります。
  • 依存症とは、特定の対象に心酔し、やめようと思っても自分ではやめることのできない状態をいいます。ストレスや不安を和らげるために一定の行為を繰り返す間に抜け出せなくなるのです。自分ではどうにもならないことから第三者による手助けを要します。
  • アルコール依存や薬物依存など物質に依存するものもありますが、ギャンブルや買い物などの一定の行為に依存するものもあります。例えば、借金をしてまで大量の宝くじを購入する行為やホストクラブに通う人は依存症の疑いがあります。借金をすること自体に依存する症例もあります。
  • 借金を抱える原因が依存症である場合には借金が雪だるま式に増えていく可能性があります。債務そのものを解消するとともに原因である依存症への対応も必要となります。なるべく早めに専門家に相談することが必要です。
▼ 詳しい解説
状況
12未登録業者(ヤミ金)から借りようとした、またはすでに借りている

違法な業者に手を出している場合にはすでに危険な状態です。

  • 正規の業者から借り入れることができない場合には通常はそこで借り入れることをあきらめます。そこでやめておけば自力で返済していくこともできるかもしれません。しかし、審査なしで借りられるなどの広告に惹かれ貸金業登録をしていないヤミ金融に手をつけてしまう方もいます。正規の業者から融資を断られるのは信用状態が不十分であり計画的な返済が難しいと判断されたためです。最近は融資の条件が法令により厳しくなっているため単に新規の融資を断られたからといって直ちに債務整理が必要とはいえません。ヤミ金に手を出さざるを得ない状態になっていることが問題といえます。
  • 多くのケースはすでに多重債務状態となり返済期限に追われてやむをえずに手を出してしまうと考えられます。すでにヤミ金から借りてしまっている場合には利息が法外であることや取り立てが厳しいことからすぐに法的な対応が必要といえます。したがって、なるべく早めに弁護士に相談する必要があります。
▼ 詳しい解説

生活の状況

生活を立て直していくためには今の状況を客観的に見つめ直していくことが必要です。

状況
13家計簿をつけるなど家計を把握しているか?

家計を見つめ直すと不可能だと思っていた返済が可能となることもあります。

  • 収入と支出を把握することは計画的な返済のために不可欠なものです。そのためには家計簿をつけることが有効です。債務整理の過程でも必要となるものですが自分からつけはじめることは大切なことです。
  • 紙のものだけではなくPCやスマートホンのアプリもあります。銀行口座などを連携させることで一元的に家計を管理できたり、レシートを撮影するだけで支出を管理できたりするアプリもあり家計を把握することはそれほど難しくありません。
  • 家計を把握することで無駄な支出を抑えることが可能となり、返済の道筋が見えるようになります。
  • 債務が減らない原因として毎月の返済額が少ないケースがありますが、家計簿をつけることでこのことに気がつくことがあります。そのようなときは返済額を引き上げることで着実に債務を減らしていくことが可能です。
  • 返済が不可能であることに気がつくこともあります。その場合にも収入と支出の現況が明確になることから債務整理をスムーズに行うことができるので無駄にはなりません。
▼ 詳しい解説
状況
14食費や被服費など生活費が収入に対して適切な範囲か?

収入が十分にあっても支出が大きすぎれば返済は難しくなります。

  • 収入に対して支出が適正な範囲か絶対的な基準はありません。一般的な目安として例えば食費は手取り金額に対して15%などと言われることがありますが、収入の大きさや家族構成、住んでいる地域などによって適切な範囲は変わります。大切なのはできる限り減らしていくという意識です。
  • ここで気をつけなければならないことは無理のない範囲で行っていくということです。例えば、食費を大きく削り栄養失調となってしまうのでは問題があります。それでは医療費が余計にかかり本末転倒になります。
  • 見直すべき順番としては食費などの変動費から行い、固定費については契約の変更がしやすい通信費などから行うのがやりやすいといえます。
  • 支出を自分なりに見直しても返済の見通しが立たないときは、専門家に相談をし債務整理を含め根本的な解決策が必要となります。
▼ 詳しい解説
状況
15預貯金があるか?

銀行預金などがある場合にはうまく利用することで無理のない返済が可能になることがあります。

  • 住宅ローンや事業資金の融資を受けている場合など、債務を抱えていても預貯金があることはめずらしくありません。もちろん繰り上げ返済することで利息分の負担が軽くなり完済までの期間も短くなります。ですが突然の出費などに備えるため自由に使える財産を手元に残しておくことは重要なことといえます。しかし、滞納してしまったり元本がなかなか減らなかったりするのでは問題があります。
  • 預貯金をどれだけ返済に回すかは債務の総額、利率、預貯金の金額などを総合的に判断して決めます。特に利率が重要であり利息が高い場合には返済額を多めにしないと元本がなかなか減らないという問題があります。そのため利息が高いローンの場合には無理のない範囲で返済額を大きくする必要があり、預貯金を利用することも検討することになります。
  • 債務整理をすることになったとしても預貯金を残せる方法もあります。具体的な方法については弁護士に相談してください。
▼ 詳しい解説
状況
16家族は債務の状況を知っているか?

債務整理の手段によっては家族に知られずにすむものもあります。一方で家族の協力を得ることで根本的な解決につながることもあります。

  • 家族に心配をかけたくない、債務の原因について知られたくないなどさまざまな理由で家族に対し債務の状況を秘密にしている人は少なくありません。
  • 家族に秘密で債務整理をする方法もあります。一方で家族がすでに債務の存在を知っているかこれから打ち明けるつもりであれば、家族の協力を得ることで返済が容易になることもあります。家族から支援してもらったり倹約に協力してもらったりすることで返済計画は実効性のあるものになります。どうしても秘密にしておきたい場合には弁護士にそれが可能か相談することが必要です。
▼ 詳しい解説

基礎知識

債務整理とはどのようなものなのかその概要を知っておくことも大切です。

概要
17債務整理には種類があることを理解しているか?

ひとくちに債務整理といっても利用できる手続きはいくつもあります。

  • 債務整理とは、債務の元本や利息を減らしたり、返済期限を伸ばすなど返済条件を変更したりして債務者の経済的負担を軽くすることをいいます。
  • 具体的な方法として、任意整理、民事再生、自己破産手続きがあります。利息を払いすぎている場合には過払い金請求ができることもあります。
  • いずれの手続きにおいても弁護士が介入することで取り立てを止めることが可能です。
▼ 詳しい解説
概要
18任意整理とはどのようなものか理解しているか?

任意整理とは、代理人に債権者と交渉してもらい債務を減らしてもらったり返済期限を猶予してもらったりすることです。

  • 裁判所を使わないで債務整理することが可能です。
  • 債務者の収入などに応じて利息を減らしてもらったり返済期限を伸ばしてもらったりすることが一般的です。法律上の規定があるわけではなく任意的な交渉のためある程度柔軟に対応することが可能です。
  • 裁判所を通さないため家族などに知られる危険性の低い方法です。
  • 他の手続きに見られる法律上の各種の制限を受けないという特徴があります。資産状況を開示する義務はなく、預貯金を残すことも問題ありません。
  • 貸金業者や債権回収会社は弁護士から受任通知を受け取ることで直接債務者に請求できなくなります。そのため平穏な生活に速やかに戻ることが可能です。
▼ 詳しい解説
内訳
29自動車ローンがあるか?

債務整理の方法によってはローンの残っている自動車を手元に残すことができます。

  • 任意整理を選択すると特定の債務を外して交渉することができます。そのため、自動車のローンを外すことで自動車を維持することが可能です。
  • 自動車のローンには2つの種類があります。銀行などの金融機関から借りるマイカーローンと販売店や信販会社などから借りるディーラーローンです。前者の場合には自動車の所有権は借主にありますが、後者の場合には完済するまで販売店にあります。売主が権利を持ち続ける特約を所有権留保といいます。この場合、返済できないと自動車を引き上げられてしまいます。実際には受任通知を出すだけで引き上げられるおそれがあります。それゆえ任意整理の目的に含めないようにします。
  • マイカーローンの場合には権利は買主にあるため任意整理の対象にすることも可能です。
  • 個人再生の場合にも残せる可能性があります。
  • 自己破産の場合には原則として残すことはできません。残すためには親族などに自動車を買い取ってもらいその人から借り受ける方法が考えられます。
▼ 詳しい解説
内訳
30税金や社会保険料の滞納があるか?

各種の租税や社会保険料については債務整理の対象とはなりません。しかし、納付を猶予してもらえることはあります。

  • 公租公課の滞納処分(強制執行に相当)は債務名義(判決等)がなくても行うことができます。
  • 自己破産をしたとしても支払い義務が残ります。個人再生の場合も同様です。
  • 任意整理は債権者と交渉することで利息を軽減してもらったり返済期限を伸ばしてもらったりするものです。税金などの公租公課については役所が任意に交渉に応じることはありません。ただし、支払いが困難な事情があるときには相談をすることで分割支払いなどの対応をしてもらえることがあります。住民税や健康保険料、年金については所得が少ないなどの理由により軽減措置や免除してもらえることがあります。事前に相談をせず滞納に至ってしまった場合には分納などの対応を拒否されることがあります。延滞利息もかかるため早めに相談をすることが大切です。
▼ 詳しい解説
内訳
31電気、ガス、水道などの公共料金の滞納があるか?

任意整理の対象とはなりませんが自己破産による免責を受けることはできます。ただし、滞納しているとサービスの提供が停止されます。

  • 自己破産をしたとしても電気などのサービスを止められることはありません。法律上、破産申立前の滞納を理由に手続き開始後にサービス提供を停止することはできないとされているからです。そのため、破産手続きの開始前に止められてしまうおそれがあります。
  • 申立てまでに数か月はかかります。今後も継続して同じ地域に居住するのであれば滞納をしないように注意する必要があります。
  • 申立日以降の料金の支払い義務は免責されません。また、下水道料金については免責されないことになっています。
  • 公共料金を延滞したとしても直接信用情報機関に登録されることはありません。ただし、支払いにクレジットカードを利用していた場合には発行会社により登録されることがあります。
▼ 詳しい解説
内訳
32携帯電話料金の滞納があるか?

端末代金の滞納と利用料金の滞納の2つの問題に分けて考える必要があります。いずれも債務整理の対象となりますが滞納すると利用ができなくなります。

  • 携帯電話会社によりますが、滞納していると2週間から1か月程度で利用が停止されます。停止から1、2か月程度で契約が解除されます。
  • 端末代金については、自己破産により免責を受けることは可能ですが通信契約を解除されてしまいます。これを避けるためには家族などに残代金を支払ってもらうなどの対応が必要です。
  • 利用料金についても免責可能ですが利用停止を解除するには返済することが必要です。また、新たに契約をする場合には未払いとなっていると難しくなります。その場合、携帯電話会社間で事故情報を共有しているため他社でも契約できなくなるので返済をするか免責を受ける必要があります。
  • 任意整理も可能なため分割払いなどに応じてもらえる可能性があります。ただし、料金の未払いが解消されなければ新規の契約は難しくなります。
▼ 詳しい解説
内訳
33家賃の滞納があるか?

家賃についても債務整理の対象となります。ただし明け渡しを求められることもあるため注意が必要です。

  • 任意整理により分割払いなどに応じてもらえる可能性はあります。ただし、明け渡しを求められる可能性もあります。反対に他の債務のみ任意整理し家賃を外すことで立ち退きを免れる方法もあります。
  • 破産による免責の対象でもあります。ただし、滞納を解消しなければ債務不履行の状態は残るため明け渡しを求められる可能性が高いといえます。
  • 滞納を解消するためには親族などに第三者として弁済してもらう方法が考えられます。
▼ 詳しい解説
内訳
34クレジットカードの利用料金の滞納があるか?

債務整理の対象となりますが今後の利用ができなくなります。

  • 自己破産の対象となることはもちろんですが任意整理の対象にもなります。これにより将来の利息のカットや分割払いに応じてもらうことが可能です。クレジットカードにはショッピング枠のほかにキャッシング枠もありますがどちらも債務整理の対象となります。キャッシングを長期に渡って利用している場合には過払い金が生じることもあります。
  • カードで支払っている公共料金や携帯電話の料金などがある場合には他の支払い方法に切り替えておく必要があります。
  • 自己破産だけではなく任意整理の場合であってもカードの使用ができなくなります。
▼ 詳しい解説
内訳
35不法行為による損害賠償債務があるか?

交通事故や離婚の慰謝料などの損害賠償債務も債務整理の対象となります。

  • 自己破産による解決が可能です。交通事故のケースでは、物損事故であれば免責されますが人身事故の場合には故意や重大な過失があったときは支払い義務が残ります。例えば、危険運転致死傷罪に問われるケースでは重過失を認定される可能性が高いと考えられます。重過失の有無は被害者が別途訴訟を起こし争うことになります。すでに債務名義をとられている場合には強制執行を受ける可能性があります。その場合には債務者から訴訟を起こすことになります。
  • 相手に危害を加えるつもりで生じさせた損害賠償債務も免責してもらうことはできません。離婚の慰謝料についてはケースによって異なるため弁護士に相談することが大切です。
  • 相手が交渉に応じることが期待できるケースでは、利息のカットや毎月の返済額を減らしてもらうなど任意整理も可能です。
▼ 詳しい解説
返済
36家族や友人からの借金があるか?

一部の債権者のみ優遇してしまうと問題となることがあります。また、免責を受けたとしても返済していくことはできます。

  • 近しい人からお金を借りている場合には人間関係の問題からなるべく優先して返済したいと考えることは自然なことです。ですが、返済が困難になってから家族や友人など一部の人に対してのみ返済すると、破産管財人から受け取ったものを返すように友人らに対し請求がいくことがあります。返還義務があるのは返済が困難な状態を知っている必要があるなどいくつか条件がありますが、訴訟を起こされる可能性もあり家族や友人をトラブルに巻き込むことになります。
  • 家族や友人にかえって迷惑をかけるだけではなく免責が否定されることもあります。悪質なケースでは刑罰が科されることもあります。
  • 返済することが不可能というわけではなく免責された後であれば問題ありません。免責は支払う責任がなくなるというだけであり債務は残っているからです。
▼ 詳しい解説

2.債務整理の具体的な方法に悩んだらチェックする

任意整理

債務の総額がそれほど多くないケースでは第1の選択肢となります。他の手段と比べてかかる時間や費用、制限が少なく自由度も高いからです。

知識
37元本は減らないことを理解しているか?

任意整理は債権者と交渉することで債務を減らすものですが、原則として元本は減らすことができません。

  • 利息制限法の範囲内で利息を計算し直し債務の総額を減らすことは可能です。場合によっては過払い金の請求ができることもあります。
  • 基本的に最終返済日からの利息や将来の利息を免除してもらう和解をすることになります。元本が減らなくとも高金利の消費者金融などの場合、債務の総額が大幅に減るため返済がしやすくなります。併せて分割払いの交渉も行うことで毎月の返済額が大きく減る可能性があります。
  • 一括返済などを条件に元本を大きく減らしてもらえることがあります。利息のつかない状態で不確かな分割払いを受けるより、まとまったお金を一度に受け取ることができれば回収が確実な上新たに貸し出すことも可能だからです。ただし、あくまで任意の交渉であるため相手方次第となります。
▼ 詳しい解説
知識
38弁護士に依頼する必要があることを理解しているか?

法律上の規定があるわけではありませんが代理人を立てて交渉しなければなりません。

  • 任意整理は債権者との間で債務の内容や返済プランについて無理のないものに変更するための和解交渉のことです。本人自身が行うことも不可能ではありませんが複雑な法的な判断を伴いますし、相手が弁護士でなければ応じないこともあるため現実的には弁護士に依頼することになります。
  • 弁護士に依頼することのメリットとして弁護士が受任通知を送ることで取り立てが止まることが挙げられます。以後、法律事務所が窓口となりすべての交渉を行うため債務者自身が債権者に対応する必要がありません。
  • 債務者本人と弁護士とは交渉力に差があるため依頼せずに無理をして交渉すると不利な内容の和解が成立することもあります。
▼ 詳しい解説
状況
39安定した収入があるか?

毎月ある程度決まったお金が入ることではじめて返済計画を立てることができます。

  • 任意整理は相手に応じてもらえなければ成立しないものです。不確かな返済計画では交渉が難しくなってしまいます。返済にまわせるお金がいくらあるのかを債権者に提案しなければならず、そのためには毎月の収入がどのくらいあるのかが重要になるのです。
  • 公務員やサラリーマンなどの職業についている必要があるということではありません。自営業者などであってもある程度決まったお金が毎月入ってくるのであれば問題ありません。フリーターなどでもこれまでの収入の状況から無理なく返済可能であればもちろん可能です。専業主婦(主夫)であっても家族の収入から返済可能であれば問題ありません。
  • 今の職業を続けるかわからないという場合であっても任意整理ができなくなるわけではありません。将来どうなるかということは誰にもわからないことだからです。重要なことは返済に必要な金額を毎月用意できるかという点にあります。
  • 収入がない場合には親族などから援助を受けられないか検討します。それでもだめなら自己破産も視野にいれることになります。
▼ 詳しい解説
状況
40減額後の債務を3年~5年以内に返済可能か?

あまりに長期の返済計画は現実的ではありません。

  • もともと任意の和解交渉であるため何年以内という絶対的な規制はありません。ですが裁判所が和解に代わる決定を出すときに5年以内とする制約があるため、これにならって5年以内で交渉することが一般的です。実際上は業者にもよりますが3年以内とする交渉をすることが無難といえます。それより長いと条件が厳しくなる傾向があります。例えば、一部の利息の返済、借り入れ金額が大きい、収入が高めであるなどの要素が求められます。また、あまり返済期間が長くなるとそれに比例して返済する側の負担も大きくなってしまいます。完済するまで心理的な圧力を受け続けることになるため、自己破産などの別の手段をとったほうがいいということも考えられます。そのため、長くて5年できれば3年以内を目安にすることになります。
  • 例えば、月に3万円の弁済が可能ならば3年計画の場合108万円、5年計画であれば180万円以内の債務であれば任意整理可能ということになります。この金額は現在の債務額ではなく引き直し計算後の金額です。
▼ 詳しい解説
知識
41返済再開日の目安を理解しているか?

和解により確定した債務の返済を開始するのは、依頼した時点から早ければ3か月、長いときは半年くらい経ってから行います。

  • 弁護士に依頼するとそれぞれの債権者あてに受任通知がなされます。これにより取り立てがストップすることになります。つまりこの時点で返済を一時的にしなくてよくなります。問題はここからいつまで支払いを止められるかという点です。取引履歴が開示され利息制限法に基づいて再計算を行うなどの調査をして現在の債務額を明らかにします。資産や収入の状況も調査し無理のない返済プランを立て債権者と話し合い和解に至ることになります。複数の債権者がいる場合には並行して行い返済再開日が同時期になるように調整します。
  • 和解交渉のため債権者がどれだけ協力的かにより期間は変わります。また、手続の進め方も法律事務所の方針によって多少異なるため場合によってはもっとかかることもあります。
▼ 詳しい解説
知識
42予定通りに返済できなくなった場合の対応策を理解しているか?

不測の事態により返済が困難となることもめずらしくありません。事前に対処法を理解しておくことが重要です。

  • 任意整理の場合には年単位での分割払いとなることが普通ですが、その間に転職などにより収入が途絶えたり減ってしまったりすることがあります。その結果支払いができずに放置すると訴訟を起こされるなどのリスクが生じることになります。
  • 和解条項には、2回分以上の支払いを怠ると直ちに全額の支払い義務が生じ、遅延損害金の支払い義務も生じさせる期限の利益喪失条項を設けることが一般的です。そのため、滞納を1回分に留めることが重要です。
  • 2回分以上の滞納を生じさせてしまったり今後も計画通りの返済ができる見込みがなかったりする場合には、2度めの交渉をする必要があります。この場合、当初の合意を守れなかったため交渉が難しくなる可能性があります。交渉をできるだけ有利にすすめるためにも滞納に至る前に弁護士に相談することが大切です。状況によっては自己破産など他の手続きをとることもあります。
▼ 詳しい解説
知識
43特定の債務のみを対象にすることができることを理解しているか?

あくまで任意の交渉で進める手続きですから一部の債権者とだけ合意することも可能です。

  • 債務整理を躊躇させる大きな理由の一つが住宅や自動車などの財産を失うおそれがあるからといえます。住宅であれば強制的に売却されてしまったり、自動車であれば販売店に引き上げられてしまったりすることがあります。保証人がいる場合にはその人に迷惑をかけてしまうことにもなります。この点、任意整理であれば誰と交渉するかは自由であるため消費者金融等の担保のない債権のみを対象に整理可能なのです。もちろん親族や知人などからの借り入れについても対象外にできることもメリットといえます。自己破産であれば例外なく整理対象となってしまうからです。
  • 複数のクレジットカードを利用している場合に1枚は残しておきたいと考え1社を交渉対象から外す方法を考える方もいるかも知れません。しかし信用情報機関を通して任意整理の事実が知られてしまうためカードを維持することは難しいといえます。
▼ 詳しい解説
知識
44任意整理により信用情報機関に記録されることを理解しているか?

他の債務整理の方法と同じように信用情報機関に事故情報として記録されることになります。

  • 金融業者などは取引をしようとしている相手が返済能力に問題がないかを把握するために信用情報を提供している専門機関に加盟しており必要な情報を随時入手できるようになっています。ここに事故情報として登録された場合には新規の融資などを受けることができなくなります。いわゆるブラックリストに登載されたことになります。
  • 自己破産や民事再生であれば法律上の規制があるためリストに登録されることは容易に想像がつきます。しかし任意の和解交渉にすぎない任意整理についても登録されてしまうのです。支払いができなくなり信用に問題が生じたことに変わりはないからです。
  • 登録されたとしても永久に記録されるわけではありません。事故の種類や登録機関によって異なりますが任意整理の場合には5年とされています。
▼ 詳しい解説
知識
45任意整理の費用がどれくらいかかるか把握しているか?

弁護士に対する費用として着手金や報酬金が必要となります。

  • 裁判所を通さない手続きですが本人が交渉することは困難であるため弁護士費用が必要です。その内訳として相談料とは別に着手金と報酬金がかかります。
  • 着手金は基本手数料にあたり和解が成立しなくてもかかる費用です。金額としては2~5万円程度が目安といえます。
  • 報酬金については、解決報酬金と減額報酬金の2つがあります。これらについては弁護士会が定めた規則があり解決報酬金については1社につき2万円までとされています(商工ローンについては5万円)。減額報酬金については減額分の10%までとなっています。
  • 例えば、着手金2万円、報酬金が規程上限である場合に1社と和解し50万円の減額に成功したときは9万円の費用がかかります。その他郵便などの実費がかかります。
▼ 詳しい解説

特定調停

債務の総額がそれほど多くないケースでは第1の選択肢となります。他の手段と比べてかかる時間や費用、制限が少なく自由度も高いからです。

知識
46任意整理との違いを理解しているか?

一般的に費用を安く抑えられるなどのメリットもありますが任意整理よりも不利な内容となることがあります。

  • 弁護士に委任することもできますが本人が手続きや交渉をすることが基本です。2回は期日が開かれるため少なくとも2回は裁判所に出頭することになります。多数の業者がいる場合にはさらに多く出頭することもあります。
  • 特定調停でも取り立てをストップさせることができますが裁判所を経由するため任意整理よりも時間がかかります。
  • 合意が成立すると調書が作成されます。これは債務名義となるため強制執行が可能となります。任意整理の場合には合意に違反したとしても直ちに強制執行されることはありません。
  • 所得が高い場合には利用できないことがあります。
  • すでに行われている強制執行を停止してもらえることがあります。
▼ 詳しい解説
知識
47特定調停が不向きな場合を理解しているか?

直ちに取り立てをストップしてもらいときや煩雑な手続きを回避したいときには向きません。

  • 取り立てにより精神的に参っているような場合にはこれを止めることが何よりも重要なことです。他の債務整理手続きであれば弁護士が受任通知を出すことですぐに取り立てを止めることが可能です。
  • 特定調停のメリットは自分で手続きをとることができるため費用を安く抑えられる点にあります。その反面、手続きをすべて自分で行わなければならず手間がかかります。各種の書類を揃えるだけでも簡単ではありません。裁判所に何回か出頭する必要があるため平日に仕事を休めない人にも向きません。
  • 過払い金が生じている可能性があるときにも別途手続きが必要となってしまうため不向きです。
▼ 詳しい解説
知識
4817条決定を理解しているか?

合意に代わる決定がなされることがあります。

  • 本来、調停の役割は当事者の合意を促すことにあります。そのため話し合いで解決することが本来の姿といえます。しかし、話し合いが十分に行われているのであれば裁判所が主導して解決策を示し紛争に決着をつけることも必要です。そこで当事者の衡平などを総合的に考慮した上で合意に代わる決定がなされることがあります。
  • この決定は調停の成立と同じ効力があります。ただし、納得がいかない場合には異議を申し立てることが可能であり効力を失わせることができます。
▼ 詳しい解説
知識
49特定調停の具体的な手続きについて理解しているか?

書類を用意したり交渉をしたりするなど一切の手続きを本人が行うことになります。

  • まず、裁判所から申立書の書式を入手するなど必要書類を集めます。それらの書類を債権者の住所地を所管する簡易裁判所に提出し申し立てます。書類は裁判所により異なる可能性があるため事前に確認しておくことが必要です。
  • 裁判所から債権者に対し通知がされ取り立てがストップします。契約書のコピーや取引履歴関連の書類の提出も促してくれます。事情聴取期日が指定され生活状況などについて聴取されます。その後相手方との間で返済プランなどを調整する期日が開かれます。債務額などの確定を経て弁済計画が作成され双方が納得すれば調停成立となりその計画に沿って支払っていきます。
  • 合意されないときは17条決定がなされこれに従うか、決定が出されずまたは異議が申し立てられたときは調停不成立となります。期間は2か月ほどかかります。
▼ 詳しい解説
知識
50費用がどれくらいかかるか把握しているか?

裁判所を利用するための費用や切手代がかかります。

  • 申立を行う際に手数料と裁判所から必要な書類を送達してもらうのに必要な郵送料を収めなければなりません。
  • 手数料としては債権者1人あたり500円が基本です。例えば、3社から借りている場合には1,500円となります。手数料は収入印紙で収めることが基本です。ただし、債務が大きい場合にはこれより高くなることもあります。特に法人が債務者の場合には地方裁判所が手続きを実施するなど通常と異なる扱いとなることがあり調査費用等を含めてそれなりにかかることがあります。
  • 郵送料としては債権者1人に対して430円分の切手を要します。
  • 費用は事案や時期、裁判所によって変わることがあるため裁判所に問い合わせる必要があります。
  • 弁護士に依頼することももちろん可能です。特に法人など債務額が高額な場合では弁護士に依頼することが大切です。事案にもよりますが着手金や報酬金をあわせて10万円~が目安です。
▼ 詳しい解説

個人再生

利息だけでなく元本を減らしたい場合に使えます。住宅などの財産を守りたいときにも検討できます。

状況
51住宅ローンを除いた債務の額が5,000万円以内であるか?

金額が大きいときは他の手段を検討することになります。

  • 住宅ローンや担保のある債権以外の債務が5,000万円以内でなければ利用できません。この金額は遅延損害金などすべて含んだ金額です。
  • 債務の額が圧縮されますが支払わなければならない最低金額が決まっています。債務額が100万円に満たないときはその金額、100万円~500万円であるときは100万円、500万円超~1,500万円のときは債務の5分の1などとなっています。ただし、保有している財産の方が高額なときは財産の合計(精算するときの価値)が弁済額です。
  • 通常の小規模個人再生のほかに給与所得者等再生というものがあります。後者の場合には、前記の弁済額より可処分所得2年分の方が多いときはその額が返済額とされています。したがって、小規模個人再生に比して返済額は多くなりやすいといえます。
▼ 詳しい解説
状況
52再生計画に反対する債権者がいるか?

小規模個人再生の場合には一定の債権者が反対すると利用することができません。

  • 民事再生をするには債権者の同意が原則として必要となります。小規模個人再生では手続きが簡素化されており書面による異議がなければ同意した扱いとなります。
  • まず、再生債権者全体の半数以上の反対があるときは認められません。また、総債権額の過半数をもつ者が反対したときも再生計画を認可してもらえません。
  • 一方で給与所得者等再生にはこうした同意要件はありません。つまり異議があってもそれだけでは手続きは阻止されません。返済額が大きくなりやすい給与所得者等再生を利用する利点はここにあります。ですが異議を出す債権者はそれほど多いわけではありません。反対する理由としては返済額が多くなる給与所得者等再生を選んでほしいという意図があると考えられますが破産してしまっては元も子もないからです。
  • 異議を出しそうな債権者がいるとき以外、サラリーマンや公務員であっても小規模個人再生を選ぶことが通常です。
▼ 詳しい解説
状況
53継続した収入を今後も得られるか?

法律上の要件として今後の収入の状態が問題となります。

  • 個人再生は債務を大幅に減らし3年程度の期間をかけて返済していく制度です。返済は毎月である必然性はなく3か月に1回以上とされています。定められた計画に沿って返済をしていくためには収入のあてがなければなりません。そのため、今後も安定して収入が得られることが必要です。
  • 必ずしも企業の正社員や公務員である必要はありません。勤続年数や職種などによっては契約社員やアルバイトでも認められる可能性があります。
  • 給与所得者等再生では上記の要件に加えて給与やこれと同等の定期収入であることが求められます。また、金額の変動も小さいことが必要です。年金生活者はこの要件を満たす可能性があります。
▼ 詳しい解説
状況
547年以内に自己破産などにより免責された経験があるか?

過去に免責を受けているときは給与所得者等再生をすることができないことがあります。

  • 給与所得者等再生では収入要件の他にも要件が厳格になっています。自己破産による免責許可決定確定日より7年以内であるときはできないとされています。ハードシップ免責や給与所得者等再生を遂行した経験があるときも同様です。
  • 小規模個人再生の場合こういった要件は存在しません。
▼ 詳しい解説
知識
55住宅ローン特則を理解しているか?

他の債務のみを大幅に圧縮しつつ住宅ローンを残すことで持ち家を守ることが可能となります。

  • 任意整理と異なり債権者平等の要請があるため一部の人にのみ全額を支払うことは認められないのが原則です。しかしこの原則を貫いた場合、住宅ローンを融資する際は必ず抵当権が設定されるため債権者は担保権を実行し住宅が競売にかけられてしまうことになります。しかし、住居は生活再建の基盤でありこれを失うことは経済的再生を図る制度趣旨に反することになりかねません。そこで住宅ローンのみ全額返済を認め競売を阻止することを認めています。
  • この制度を利用するにはいくつか要件が必要です。まず、債務が住宅を手に入れるためであるか住宅の改良のための貸付によるものであり、これに関する抵当権が設定されているものでなければなりません。リフォーム費用も対象です。
  • 住宅ローン以外の抵当権が設定されているときは利用できません。もし設定されていれば結局抵当権が実行されてしまい意味がないからです。ただし、当該住宅ローンに関連したものなど例外的に認められることがあります。
  • 保証会社が住宅ローンを代位弁済した場合には認められません。ただし、保証会社による完済日から6か月以内であれば認められます。
▼ 詳しい解説
知識
56途中で支払いができなくなった場合の対処法を理解しているか?

支払いがなされない状態が続けば再生計画が取り消されてしまうことがあります。事前に対処法を理解しておくことが大切です。

  • 1月くらいであれば事情を説明すれば大目に見てもらえる可能性もありますが、返済を怠ったときは債権者は裁判所に対し再生計画の取り消しを求めることができます。また、減縮されているとはいえ債権があることに変わりはないことから訴訟等を起こされるおそれもあります。
  • 病気などやむを得ない理由で返済が著しく難しくなってしまったときには2年を限度に期限を伸長してもらうことが可能です。
  • 期間の伸長ではどうにもならない場合にはハードシップ免責を検討します。これが認められると残債務の支払いが免除されることになります。要件として計画の4分の3以上の支払いがなされていることが必要です。
  • 住宅ローンについても免責されてしまうため住居を失うことになります。
  • 他に方法がない場合には自己破産を検討することになります。いずれにしても早めに弁護士に相談することが大切です。
▼ 詳しい解説
知識
57個人再生の具体的な手続きについて理解しているか?

必要な書類の提出や再生委員との面談、再生計画の作成などを行い認可された計画に従い返済していきます。

  • 弁護士に依頼した場合の基本的な流れは、まず受任通知を債権者に送付し同時に財産の状況を調査します。調査したことを元に申立書を作り裁判所に提出します。その後再生委員が選任され面談を受けることになります(裁判所によっては選任されません。)。手続き開始決定がなされ債権者に債権の届け出が促されます。再生計画を作成し期限までに提出します。各債権者に対し異議があれば書面で回答するよう期限を切って通知されます。
  • 認可決定がなされ確定したら定められたとおりに返済していくことになります。すべて払い終えると元の残りの債務を支払う必要はなくなります。
  • 裁判所によって異なりますが全体で半年程度かかります。
  • 裁判所が指定した期間内に手続きを完了させていかなければなりません。それができなければ手続きが終わることになり努力が水泡に帰すことになります。本人が手続きをとることもできますがとても難易度が高いため弁護士に依頼することが推奨されています。
▼ 詳しい解説
知識
58費用がどれくらいかかるか把握しているか?

基本手数料や郵便切手代がかかります。そのほかに弁護士費用や再生委員に対する報酬もかかります。

  • 申立費用や官報公告費、郵便切手代など併せて3万円くらい必要です。再生委員が選任された場合には報酬として15万円~20万円程度かかることになります。これらの費用は裁判所や事案によって異なることがあるため事前に問い合わせる必要があります。
  • 弁護士費用としては50万円前後が多いと考えられます。ただし、住宅ローン特則を利用する場合には10万円近く金額が高くなることが多いようです。
▼ 詳しい解説

自己破産

元本を含め債務をすべてなくすことが可能です。もっとも例外もあるため注意が必要です。他の手続きを利用することが難しい場合に特に重要な手段となります。

状況
59支払不能となっているか?

借金に困っていればいつでも利用できるというわけではありません。返済がどうしてもできないことが必要です。

  • 自己破産をすれば返済する責任が消滅します。そのため一切の条件なく自由にできるわけではありません。まず支払能力が欠けていなければなりません。これは返済を可能とするための経済力のことです。現時点での現金や預金その他の財産の多寡だけではなくその人がどれだけ稼ぐ力があるかなど総合的に判断されます。そのため現状でめぼしい資産がないからといって直ちに支払能力がないとはされません。
  • 現時点で支払期限の来ているものについて弁済ができないことが必要です。つまり、これから先に支払いができなくなることがわかっていたとしてもそれだけでは要件を満たしません。
  • 客観的に返すことが不可能であることも必要です。そのため債務者自身が無理だと思っているだけでは足りません。
  • これから先の返済の目処が立たないことが必要です。そのため、一過性の資金不足では足りません。
  • 一般的に36か月以内に返済できる見込みがなければ支払いが不可能であると考えられています。つまり債務を36回で割りそれを毎月返済していけるかで判断します。
  • 対象的に任意整理では支払いが不可能といえるケースでは利用できません。
▼ 詳しい解説
知識
60免責とはなにか理解しているか?

返済する責任をなくしてもらうことをいいます。単に自己破産しただけでは返済義務は残ってしまいます。さまざまな制限もなくなります。

  • 免責は裁判所が許可することにより認めてもらえます。破産それ自体とは異なるものです。そのため必ずセットで手続きをとらなければなりません。
  • 破産というのは経済的に破綻することや、その状況にある債務者の総財産を公平に債権者に分配する制度のことです。そのため破産者は本来残った債務を支払い続けなければなりません。しかしそれでは債務者にあまりに酷であることから債務者の経済的な再起も制度の目的とされています。そのために用意された手続きなのです。
  • 注意すべきなのは債務そのものがなくなるものではない点です。返済する責任がなくなるにすぎないのです。つまり強制執行などを受けることはないが自分から返済することはできるということです。そのため免責後に親族や友人に返済していくことは可能です。
  • 破産者は各種の制約を受けますがそのような制約もなくなります。
▼ 詳しい解説
知識
61同時廃止とはなにか理解しているか?

破産手続きに必要な費用がまかなえないときは手続きの開始決定とともに手続きが廃止されます。

  • 調査などさまざまな手続きを実施するのは債務者の資産を公平に分配するためですが、その費用さえまかなえないのでは意味がありません。そのため費用倒れになってしまう場合には基本的に開始決定はするもののそれ以上手続きを進めず終了させる取り扱いです。これを同時廃止といいます。
  • 簡易的な手続きのため時間も費用も手間も少なくてすみます。
  • 財産を隠している疑いがあるなど調査が必要と判断されると認められないことがあります。
▼ 詳しい解説
知識
62管財事件とはなにか理解しているか?

破産管財人によって各種の調査が行われ財産の換価、配当が実施される手続きのことをいいます。

  • 破産は残された資産を処分し債権者に公平に配分するための制度です。そのため必要な調査を行い財産を把握して必要に応じて財産を売却し配当する手続きが行われます。つまり本来の手続きが管財事件にあたり同時廃止は例外ということになります。
  • 同時廃止と比べると時間も費用も手間も多くかかります。
  • 一般の管財事件は費用が高額であり時間もかかるなど個人の場合には利用が難しい面があります。一方で同時廃止にしてしまうと十分な調査が行われず財産の申告漏れなどの問題が生じやすくなります。そこで一部の手続きを簡略化し費用や期間を抑えた少額管財という手続きがあります。個人のケースでは少額管財として処理されることが少なくありません。ただし条件があり弁護士が代理しているケースのみ利用できます。これは財産の調査等を代理人が一部肩代わりすることで手続きの簡略化が実現しているためです。専門家の関与が不可欠なのです。
▼ 詳しい解説
知識
63破産管財人とはなにか理解しているか?

裁判所から選ばれて財産の調査など破産手続きを実施する人のことをいいます。

  • 破産手続きが行われると財産の管理権は管財人に移ります。そのため破産者は財産を処分することはできなくなりその指示に従わなければなりません。
  • 裁判所の名簿に登録されている弁護士の中から選任されることが一般的です。
  • 職務内容としては、資産の調査、管理、売却、分配、免責関連の調査、支払不能に至った事情の調査、訴訟行為などがあります。調査の一環として面談を受けることになります。
  • 債権者に公平に財産を分配することが本来の役割ですから不当に財産が流出した場合にはこれを取り戻すこともできます(否認権)。
  • 郵便物は管財人に送られることになりその内容を確認する権限もあります。
  • 裁判所の免責や自由財産の拡張の判断に必要な意見を述べる権限もあります。
▼ 詳しい解説
知識
64自己破産したとしても一部の財産を残せることを知っているか?

財産の清算手続きであるとしてもすべての財産が取り上げられてしまうと生活することができなくなってしまいます。そこで一定額以下の現金などを残すことが認められています。

  • 破産者の経済的再生も制度の目的です。そこで一部の財産については手元に残すことが認められています。これを自由財産と呼びます。
  • 現金については99万円以下であればそのままもっておくことができます。注意すべきは預金はこれに含まれないことです。ただし一定の預貯金については自由財産の拡張によって処分されずに済む可能性があります(裁判所によって取り扱いが異なります。)。直前に口座から引き出すと問題となることがあるため弁護士に相談しておくことが大切です。
  • 民事執行法で差押えが否定されているものも手元に残すことができます。生活必需品とされるものなどが該当します。
  • 手続き開始後に手に入れたものも残すことが可能です。
  • その他さまざまな事情を勘案して自由財産を拡張してもらえることがあります。
  • 管財人が権利を放棄した財産も残すことが可能です。売却が難しい財産がこれにあたります。
▼ 詳しい解説
知識
65免責してもらえないことがあることを理解しているか?

一定の事由に該当するときは免責が否定されることがあります。

  • 破産制度の目的は残された財産を適切に分配するとともに、債務者の経済的な再起をはかることにあります。こういった目的に反する行為をした場合にはペナルティとして免責が認められないことがあり法律に規定されています。
  • 具体的には財産を隠すなどして債権者を害したり、裁判所や管財人を欺くなどして職務を妨害したり、一部の債権者のみを優遇して返済するなどした場合に原則として免責が許可されないことになっています。もっとも、このような事情があったとしてもさまざまな事情を総合的に判断して免責してもらえることも多いのでそれほど心配はいりません(裁量免責)。
▼ 詳しい解説
知識
66ギャンブルが理由であるときも免責が得られることを理解しているか?

破産に至った主な原因が賭博や浪費などによって多額の借金を抱えたことにあるときは免責不許可事由に当たります。ですが裁量によって免責されることが一般的です。

  • 負債の原因が賭け事や浪費の場合には免責がされないと思いこんでいる方が少なくありません。これらは原則的には免責不許可事由に当たるため完全に間違いともいえません。ですが実際にはほとんどのケースで免責されています。不許可事例に該当しても裁判所の判断で免責してもらえるのです。
  • ただし具体的な状況を調査する必要があると判断されやすく管財人が選ばれることになるため管財事件になる点には注意が必要といえます。
  • 裁量免責を得るには手続きへの真摯な態度と生活改善の姿勢を示すことが重要です。管財人や裁判所の印象を悪くしてしまうと免責してもらえなくなってしまうかもしれないので注意が必要です。
▼ 詳しい解説
知識
67免責されない債務があることを理解しているか?

免責許可が下りても個別の債務が免責対象外となることがあります。

  • 免責されると一切の返済義務がなくなることが基本です。ですが債務の種類によっては債権者を保護しなければいけないなどの理由で返済義務が残るものがあります。
  • 公的なものとしては税金、国民健康保険などの社会保険料、下水道料金などがあります。これらを滞納していると必要なサービスを受けられなくなるおそれがあるため滞納する前に所管する官公署に相談することが大切です。分割払いや延納に応じてくれることが少なくありません。相談が遅れるとこれらの措置を受けられなくなることがあります。
  • ほかに一部の不法行為による損害賠償債務や婚姻費用、養育費、扶養義務にかかる費用も対象外です。
  • 刑罰である罰金や科料、行政罰である過料なども対象外です。
  • わざと債権者名簿に載せなかった債権も対象外です。
  • 人を雇っていた場合の給料支払い義務についても対象外です。
▼ 詳しい解説
状況
68過去に免責を受けた経験があるか?

7年以内に免責されたことがあるときは原則として免責対象外です。ただし例外的に認められることがあります。

  • 7年の起算点は免責許可決定確定日です。
  • 自己破産だけではなく個人再生における給与所得者等再生やハードシップ免責を受けている場合にも不許可事由にあたります。小規模個人再生については規定されていません。
  • 7年以内であっても裁量免責を受けられることがあります。したがって再度の免責は不可能であると決めつけるべきではありません。ただしあくまで裁判官の判断によるため最初の免責よりも難しくなる可能性はあります。弁護士に相談してみることが大切です。
▼ 詳しい解説
知識
69即日面接について理解しているか?

破産手続きを効率化するための裁判所の運用方法の一つです。

  • 裁判所により異なりますが破産手続きの開始前に裁判官と面談しなければなりません。破産の要件を満たすか、同時廃止か管財事件にするかを判断する重要な手続きであり慎重に対応することが必要です。申立日から開始決定まで数週間から1か月程度かかります。
  • 即日面接は簡易な面談方法であり債務者が出頭する必要はなく弁護士のみが面談を受けることになります。早ければ申立て当日に開始決定がなされることもあります。
  • すべての裁判所で利用できるものではなく事件数の多い東京地裁など一部でのみ採用されています。
  • 必ず弁護士が手続きを行わなければなりません。弁護士が必要な手続きと調査を行うことで直接債務者に審尋しなくてすむからです。たとえ司法書士であってもこの制度を利用することはできません。
▼ 詳しい解説
知識
70自己破産の具体的な手続きについて理解しているか?

裁判所に申し立ててから免責が確定するのに3か月~半年ほど必要です。

  • まず必要な書類を用意する必要があります。具体的に何が必要であるかはケースによって異なるため弁護士と相談し用意します。このような事前準備が必要となるため裁判所の手続きの他に数か月かかることになります。
  • 債務者の住所を所管する地方裁判所に申立てを行います。その後裁判官による面接またはこれに代わる手続きが実施され開始決定がなされます。
  • (同時廃止の場合)開始と同時に同時廃止となり債権者に通知がされるとともに官報に公告されます。免責の許否を判断するため裁判官の面接を受けます。集団面接の方式をとることも多く長くとも数分程度で終了します。
  • (管財事件の場合)管財人の事務所で面談します。借り入れの状況などについて尋ねられることになります。数十分程度の時間がかかります。申立て日から3か月程度すると債権者集会が実施され免責に関する面接もその日に行います。
  • 免責決定がなされ確定することで支払い義務がなくなり復権します。
▼ 詳しい解説
知識
71自己破産の費用がどれくらいかかるか把握しているか?

裁判所に支払う手数料のほかに管財人に対する報酬や弁護士料がかかります。

  • 収入印紙として1,500円分、官報公告費用として1万円~2万円、郵便切手代として数千円程度が必要となります(債権者の数が多いとさらに高くなります。)。
  • 管財事件の場合には管財人報酬(引継予納金)として20万円程度が別途必要となります。この場合、事案によっては増額されることがあります。
  • その他に住民票や登記事項証明書等の各種書類の取得費用が必要となります。
  • 弁護士に依頼する場合にはその費用も必要となります。着手金や成功報酬金として名目が別れていますが合計で30~50万円程度が一般的です。
  • 弁護士に委任していないケースで管財事件となると引継予納金は50万円以上となります。
  • これらの費用は分割払いにしてもらえたり法テラスに立て替えてもらえたりすることがあります。
▼ 詳しい解説

過払い金

債務整理はなにも負債を減らすだけではなく支払いすぎた利息の返還を求めることも可能です。

知識
72過払い金とはなにか理解しているか?

貸金業者などに対して法律の制限を超えて支払ってしまった利息のことをいいます。

  • 利息制限法を超えて貸していた場合にはその超えた部分については法律上の根拠なく利益を得ていたこととなるため不当利得として返還義務が生じます。つまり、すべての借金が過払い金の対象ではなく違法な金利をとっていた場合に問題となります。
  • 大手の業者であっても消費者金融やクレジット会社の場合このような違法な金利で貸付けを行うことがめずらしくありませんでした。以前は一定の要件を満たせば適法と考えられていたためです(みなし弁済)。
  • クレジットカードのキャッシングも過払い金が生じている可能性があります。
  • 銀行や信用金庫についてはもともと適法な範囲で取引していたため対象外です。ただし、銀行そのものではなく系列の会社であれば可能性があります。
  • 基本的に税金はかかりませんが例外もあります。くわしくは弁護士に相談してください。

【グレーゾーン金利とは】
利息制限法では利息が年15%~20%までと上限が規定されていますが刑罰は規定されていません。一方で出資法という法律では刑罰が規定されていますが以前は29.2%を超えた場合にのみ犯罪とされていました。
そこで、利息制限法の上限と出資法の上限との間が刑罰を科されない灰色として残りこの部分で貸し出された部分がグレーゾーン金利にあたります。現在は出資法の上限が20%に引き下げられるなど対策がとられています。

【みなし弁済とは】
旧貸金業法では利息制限法を超えた利息であったとしても任意に支払っていれば適法としていました。これを根拠に貸金業者はグレーゾーン金利も適法なものとして貸し付けていたわけです。しかし裁判所が法律を厳しく解釈し違法なものと判断するようになり金利差について返金を求めることが可能とされました。

▼ 詳しい解説
知識
73消費者金融などとの取引は平成22(2010)年以前のものか?

現在は法律が改正されているため新たに過払い金が生じることはありません。

  • 法改正が行われたのは2010年6月であるためそれ以前に借り入れた経験がなければ過払い金が生じている可能性はありません。
  • 大手の業者では2008年にはすでに金利を適法なものに改めているため実際には2008年より前に借り入れを開始したものでないと可能性は低いといえます。
  • すでに完済したものであっても関係なく請求可能です。
  • 借り入れ時期の特定のため契約書や領収書などがあると調査しやすくなります。
▼ 詳しい解説
知識
74過払い金の計算方法を理解しているか?

利息制限法の上限で計算し直して借金を上回っていれば支払いすぎた分を返してもらえます。

  • これまでの取引履歴が必要なためこれを用意します。領収書など残っている資料を時系列に沿ってまとめておきます。資料を紛失してしまっている場合でも開示請求によって取り寄せることが可能です。
  • 基本的な考え方は支払済みの利息と利息制限法の上限で計算し直したものを比較することにあります。過払い金にも利息が付きます。これをすべての取引で手計算で行うことは簡単なことではありません。そのため通常は専用のソフトを利用します。フリーソフトとして利用できるものがいくつかあるためネット上からダウンロードしておきます。この際エクセル(または互換機能を持つ表計算ソフト)が必要となります。ソフトの使用にあたってはいくつか注意すべき点があります。例えば、過払い金利息を借入金額に充当すべきところ初期設定が利息非充当方式になっていることがあります。
  • 複数の業者を利用したり長期の取引となっていたりすると正確に計算することは難しいといえます。わずかな計算違いが結果に大きく影響するからです。このようなソフトはあくまで目安として使うのが正しいといえます。
  • 過払い金が生じていなくても引き直し計算の結果借金が大きく減らせる可能性があります。
  • わずかでも可能性がありそうだと感じたら専門の弁護士に相談されることをおすすめします。
▼ 詳しい解説
状況
75取引履歴の開示請求をしたか?

過払い金の計算をするには原則としてこれまでの取引履歴をすべて確認する必要があります。

  • 計算をするにはこれまで支払った利息を確定する必要があるため取引の明細が必要です。
  • 取引履歴については業者に請求することで開示してもらうことが可能です。個人でも請求可能です。請求はWEBサイトや電話、FAX、郵便、店舗などで行うことが可能です。本人確認が必要となるため契約者番号等が分かる資料が必要です。
  • 業者には取引履歴について少なくとも10年間の保管義務があります。10年を経過していても保管していることもあります。
  • 取引履歴の一部が開示されない場合であっても推定によって計算できる可能性があります。
  • 開示までには数週間から3か月程度かかります。開示に応じてもらえない場合にはすぐに弁護士に相談してください。開示の拒否は違法とされています。
▼ 詳しい解説
状況
76長年放置したため請求する権利を失っていないか?

過払い金請求権も債権であり権利を行使せずに放置していると時効にかかります。

  • 過払い金請求権は不当利息返還請求権という債権であり時効の対象です。
  • 期間は2つあり、権利を行使できる時(原則として取引終了時)から10年または権利を行使できると認識した時より5年を経過するとなくなります(正確には相手が援用することが必要です。)。
  • 2020年4月1日になる前に過払い金が生じているときには知った時から5年を経過しても消滅しません(この日に民法が改正されているためです。)。
  • 完済して10年経っていないのであれば過払い金返還請求ができる可能性があります。もし期限が迫っている場合には時効をストップさせるなどの対応が必要となります。取引履歴の請求のみでは止めることはできません。早急に弁護士に相談することが必要です。
▼ 詳しい解説
知識
77過払い金でブラックリストに載ることを懸念しているか?

現在では信用情報機関に登録されることはありません。

  • 債務整理をすると信用情報機関に報告され記録されることになります。過払い金請求も同様に記録されるのではないかと懸念される人もいますが記録されない扱いです。正確には以前は登録されていましたが返還請求を躊躇する懸念があると批判され金融庁が禁止しました。完済済みであり信用に問題があるわけではないからです。誤って掲載される可能性はありますがその場合でも訂正してもらうことが可能です。
  • 注意すべきなのは借金が残ってしまうケースです。過払いにより債務を縮減できても完済したことにはならないからです。この場合には任意整理の扱いとなるためリストに掲載されます。
▼ 詳しい解説

手続きによる違い

これまでの項目により債務整理にはさまざまな方法があることがわかりました。それぞれの方法により財産への影響などが異なります。ここでは具体的な影響の面から手続きの違いを見ていきます。

知識
78現金や預貯金の取り扱いについての違いを理解しているか?

任意整理や個人再生では強制的に取り上げられる心配はありません。自己破産についても金額によっては手元に残すことが可能です。

  • 任意整理については債権者との交渉によって債務を減らすものにすぎないため手元に現金や預貯金があったとしても返済を強要されることはありません。金額によって違いはありません。特定調停も同様です。
  • 個人再生の場合にも現金や預貯金を差し押さえされるなど強制的に処分されることはありません。ただし、規定の弁済額を支払う義務があることに注意が必要です。少なくとも清算価値に相当する金額は返済しなければなりません。
  • 自己破産の場合には高価な財産については処分されてしまいますが自由財産については手元に残すことができます。現金なら99万円以下であればそのまま持っておくことができます。預貯金については自由財産の拡張によって残せることがあります。

【清算価値保障の原則とは】
民事再生における重要な約束事です。少なくとも保有財産に匹敵する金額を返済しなければならないとする原則です。財産の処分を免れる代わりに自己破産により処分された場合と同等以上の回収額を債権者に約束するのです。そのため自己破産と同様に99万円以下の現金は保有財産の中に含めない扱いです(裁判所によって異なることがあります。)。

▼ 詳しい解説
知識
79不動産や自動車など重要な財産を残せる方法を理解しているか?

ローンの有無に気をつけなければなりませんが任意整理や個人再生であれば基本的に残すことが可能です。また、自己破産であっても車を維持できることがあります。

  • 任意整理なら財産の処分は強制されないため住宅や自動車を維持することも可能です。ローンが残っているときは住宅(自動車)ローンを除外して交渉する必要があります。つまりこれらの債務はこれまでどおり支払い続けるわけです。特定調停も同じ扱いです。
  • 個人再生の場合にも財産の処分は強制されないため現状を維持できます。ローンがある状態でも住宅ローン特則を使えば処分されずにすみます。ただし今後も返済を続けることが条件となります。自動車についてはローンがあれば引き上げられてしまう可能性があります。
  • 自己破産の場合にはローンの有無に関係なく住宅を残すことはできません。ただし自動車やバイクについてはローンがなければ処分せずに済むこともあります。査定額が20万円以下など価値が低いことが必要です。
  • 自動車を残せるケースであっても車検ローンが使えなくなることに注意が必要です。
▼ 詳しい解説
知識
80裁判所に出頭する可能性のある手続きを理解しているか?

平日に仕事を休むのが難しい場合には注意が必要です。任意整理のほか個人再生においても出頭する必要がないことがあります。

  • 任意整理は弁護士などに依頼し債権者との間で利息の軽減や分割払いなどを交渉するものであり裁判所を利用することはありません。
  • 特定調停は裁判所を利用する方法であり調停委員が直接申立人から事情を聞くため2回程度出頭することになります。たとえ弁護士に依頼したとしても必要です。
  • 個人再生については書面でのやり取りが基本であり弁護士に依頼すれば基本的に出頭は不要です。再生委員が選任されるケースでは面談のために法律事務所に出向く必要はあります。
  • 自己破産の場合には弁護士に依頼していたとしても1度は出頭する必要があります。同時廃止の場合であっても免責審尋を受けなければならないからです。管財事件のときは少なくとも1度は裁判所に、また管財人の事務所にも1度は行く必要があります。
▼ 詳しい解説
知識
81保証人に与える影響の違いを理解しているか?

本人が支払うことができないのであれば保証人に請求がいくことになります。ですが任意整理をうまく使えば保証人に迷惑をかけないことも可能です。

  • 自己破産で免責を受けたとしても保証人の責任までは消滅しません。本人が履行できなくなったときにこそ意味があるからです。しかも債務者本人よりも不利益を受けることがあります。一括返済を求められることがあるからです。一般的な契約では弁済を怠ると期限の利益を失うことになっています。債務者は分割払いが可能であったのに保証人はその主張ができなくなるのです。このようなときは保証人自身が任意整理により分割払いの交渉をすることが考えられます。民事再生の場合にも同様の問題が生じます。あらかじめ保証人に相談することで代わりに弁済してもらうことも一つの対処法です。
  • 任意整理であっても保証人のついている債務を対象にすると同じような問題が起こります。つまりその債務を交渉の対象から外せば問題ないことになります。このように交渉相手を選べるのが大きなメリットです。状況によっては保証人と一緒に任意整理することも検討します。
▼ 詳しい解説
知識
82元本を減らせる方法と減らせない方法を理解しているか?

自己破産や個人再生の場合には元本を減らすことが可能です。

  • 任意整理は話し合いによって将来発生する利息をなくしてもらったり毎月支払う金額を減らしてもらったりすることで無理のない返済を可能にする方法です。つまり和解交渉であり理論上は相手が応じてくれる限り何でも可能といえます。しかし実際には元本の減額まで認めてくれる債権者はなかなかいません。ただし利息制限法を超える金利で借りていたのであれば引き直し計算により借金が大幅に減額されることはあります。特定調停も同様です。
  • 個人再生であれば利息に限らず規定の弁済額まで支払総額が大きく減ります。
  • 自己破産の場合には免責を受けることで一部の債務を除き元本も含め一切の弁済責任が消滅します。
▼ 詳しい解説
不安
83勤め先や家族に知られる可能性が低い手続きを理解しているか?

任意整理であれば誰にも知られずに債務整理をすることが可能です。自己破産や個人再生についても勤め先に知られずに行うことは可能です。

  • 任意整理は裁判所を使うこともなく官報などに掲載されることもないため誰かに知られてしまう可能性はとても低いといえます。たとえ勤め先や知り合いから借り入れがあったとしても整理の対象から除外すれば問題ありません。
  • 特定調停も秘密が守られるため知られる危険性は低いといえますが、裁判所から特別送達がなされるため同居者に知られないようにするには送達場所を自宅以外に指定するなどの工夫がいります。
  • 自己破産や個人再生については債権者全員を対象に含めなければならないとされているため勤め先から借りているケースでは裁判所から連絡がいくことになります。このようなときには第三者に代わりに返済してもらい債務をなくすことで対処可能です。債務者自身が返済してしまうと偏頗弁済となるため注意が必要です。同居の家族については裁判所から資料の提出が求められることがあり秘密にすることは難しいといえます。
▼ 詳しい解説
知識
84債権者の積極的な協力が必要なものとそうでないものを理解しているか?

任意整理や特定調停では債権者の協力が必要ですが自己破産や個人再生であれば不要です。

  • 任意整理は和解交渉であり利息のカットや弁済の方法について相手と話し合って決めるものです。そのため債権者の協力が得られない限り利用できない方法です。特定調停も裁判所を利用した手続きではあるものの強制力はないためあくまで債権者が応じてくれなければ成立しません。
  • 自己破産では債権者が言い分を述べる機会が認められていますが単に異議が述べられただけでは免責の有無に影響がでることはありません。
  • 小規模個人再生は一定の債権者の反対があると利用できません。ただし実際には反対する債権者は多くありません。給与所得者等再生については反対する人がいても問題ありません。
▼ 詳しい解説
制限
85旅行などの制限を受ける可能性のある方法を理解しているか?

自己破産では居住地から自由に離れられないなど各種の制限が存在しますが、任意整理や個人再生ではこういった規制はありません。

  • 自己破産の場合、同時廃止や免責を受けるまでの間は職業の制限や旅行の制限を受けることになります。引っ越しや旅行をする際はあらかじめ許可を受けなければなりません。また、郵便物が管財人に転送され中身をチェックされることになります。
  • 任意整理の場合には利息や返済方法についての和解交渉にすぎないためこのような制限はありません。特定調停も同じです。
  • 個人再生の場合には債務を債権者の意向に関係なく圧縮可能なため破産と同様の制限があると誤解されがちですが旅行や職業の制限は規定されていません。郵便物の転送も行われません。
▼ 詳しい解説

3.債務整理による影響について知りたい場合にチェックする

信用に対する影響

債務整理をするとさまざまなサービスを利用する際に支障が出ることがあります。

知識
86ブラックリストとはなにか理解しているか?

信用情報のうち返済能力について具体的な問題が記録されたものです。

  • 金融業者が貸付けやクレジットカードの発行を行う場合、相手に返済する資力がなければ死活問題となります。そこでこのような業者は信用情報機関を利用することで取引相手の情報を調べることになります。業者はお互いに顧客の住所氏名など一定の情報をデータベースに記録することになっています。この中に含まれる事故情報と呼ばれる記録がブラックリストと呼ばれます。例えばクレジットカードの支払をしばらく延滞していると事故登録されてしまいます。
  • 債務整理を実施した事実も記録されることになっています。自己破産や個人再生だけではなく任意整理の事実も記録されます。過払い金請求については記録されません。</li>
  • 永久に記録されるわけではなく5~10年経過すると抹消されます。
  • 融資の際などに問題が生じるだけであり就職などに影響することはまずありません。情報を閲覧するには本人の同意が必要であり債務の状況について調査することは通常ないからです。
▼ 詳しい解説
知識
87信用情報機関とはなにか理解しているか?

金融機関などが会員となり個人の信用情報を管理し経済力に応じた融資などを適切かつ迅速に行うための組織です。

  • 消費者金融やクレジット会社、銀行、携帯電話会社などが会員となっており消費者の信用情報を共有するデータベースとしての役割があります。クレジットカードの発行やローン、携帯電話の割賦払いでの申し込みなどがあるとこのデータベースにアクセスして経済力の有無や程度をチェックすることになります。もちろん申し込みを受けた会社自身が顧客から提供された情報をもとに信用を判断するのが基本となりますが情報機関のデータも重要な判断材料となります。
  • 具体的なデータの種類は、申込情報(申込日、商品種別等)、本人識別情報(氏名、生年月日、性別、住所、電話番号、勤務先等)、契約内容(契約会社名、契約の種類、契約日、契約金額等)、返済状況(入金日、残高、延滞等)、取引事実(債権回収、債務整理等)、本人申告情報などに分けられます。
  • 延滞があるとその事実が記録されるため融資などに影響することになります。
  • 信用情報の調査や登録には顧客本人の同意が必要です。
▼ 詳しい解説
知識
88信用情報機関には種類があることを知っているか?

現在3つの団体が存在しています。運営する組織や会員となっている企業に違いがあり登録されている情報や抹消までの期間も異なります。

  • 日本信用情報機構(JICC)は消費者金融、クレジット会社、信販会社、保証会社、リース会社、金融機関など幅広い業種で利用されています。消費者金融会社が多く登録していることも特徴の一つです。債務整理は5年間記録されます。
  • CICはクレジット事業者が共同して設立した組織です。そのため割賦販売を取り扱う会社が主要な会員となっているのが特徴です。信販会社のほか、デパート、保証会社など幅広い会員がいます。携帯電話会社が多く登録していることも特徴です。こちらも記録は5年間残ります。
  • 全国銀行個人信用情報センター(KSC)は、全国銀行協会によって組織されているものです。登録できるのは銀行やこれに準じる金融機関などであり貸金業者は含まれません。官報に掲載された情報も記録されることになっており10年間保存されます。
  • 債権者がどの機関に登録しているかは契約する際の同意書やホームページで確認できます。ただし、情報機関の間で一部の情報が共有されているため延滞の事実はいずれかの機関の会員である限り把握される可能性があります。
▼ 詳しい解説
知識
89信用情報の開示請求の方法を知っているか?

情報機関によって異なりますが、窓口や郵送、パソコン、スマートフォンによる方法があります。

  • 債務整理後にクレジットカードを作成したりローンを組んだりする場合、事前にブラックリストから抹消されているか確認することが大切です。
  • 抹消されずに記録が残っていることがあるため3社すべてで手続きすることが確実です。抹消されるべき記録が残っている場合には債権者に訂正を求めることができます。
  • パソコンでの手続きはCICのみ対応しています。PDFファイルで開示されます。手数料はクレジットカードで支払います。金融会社等に届け出ている電話番号から電話して受付番号を取得します。スマートフォンからでも可能です。
  • スマートフォンの専用アプリから請求できるのはJICCです。開示結果は郵送されます。本人確認書類や写真の送信が必要です。
  • 郵送での請求はすべての機関が対応しています。
  • 窓口で申請可能なのはJICCまたはCICです。
  • 本人や代理人、相続人からのみ請求が可能です。本人が委任しない限り家族であっても申請できません。
  • 手数料は500円~1,000円程度です。

【FINEとCRIN】
貸金業法に基づき情報交換を行う仕組みとしてFINEがあります。KSCを含めた三者間での自主的な情報交換をする仕組みとしてCRINと呼ばれるものもあります。この仕組みにより一部の情報機関に加盟していれば他の情報機関に登録された情報であっても把握できる可能性があります(ただし一部の情報のみ。具体的にどの情報が共有されているかは明らかにされていません。)。本人が情報開示を求める場合には個別の機関に請求しなければなりません。

▼ 詳しい解説
状況
90クレジットカードを利用している、または新規に申し込む予定があるか?

債務整理をするとクレジットカードは利用できなくなります。新規の発行も5年間はできなくなります。

  • すでにカードをもっている場合には自己破産などにより発行会社に通知がいきます。任意整理の場合には一部のカード会社のみ対象から外すことで更新などによる審査がなされるまで解約を免れる可能性はあります。
  • カード払いをしているサービスがある場合には振り込みなど他の支払い方法に変更しておく必要があります。
  • カード払いなど電子決済のみに対応しているサービスも増えています(格安スマートフォンの契約など。)。このような場合にはデビットカードの利用がおすすめです。発行に審査がなく原則としてVISAやJCBなどの加盟店でクレジットカードと同様に使用可能です。ただし、一括払い限定でありガソリンスタンドや公共料金の支払などで利用できないカードもあります。
▼ 詳しい解説
状況
91携帯電話を利用している、または新規に契約する予定があるか?

債務整理したとしても直ちに解約になることはありません。ただし料金の未納状態を放置しておくと解約されてしまいます。その場合には新規の契約にも支障が生じることになります。

  • 毎月の利用料金については偏頗弁済とはならないため返済しても問題ありません。端末を分割払いで購入し残債があるときは問題があります。任意整理可能な状態であれば端末代金を整理対象から外せば継続して使用可能です。破産せざるを得ない状況にあれば偏頗弁済となるため勝手に返済することはできません。つまり解約されることになります。家族などに代位弁済してもらうことは可能です。
  • 通信料金の未払い情報については電気通信事業者協会(TCA)により共有されています。そのため免責を受けるか完済しない限り新規の契約は困難です。免責を受けたとしても未納状態であればその会社とは再契約することは難しいといえます(社内ブラック)。
  • 任意整理であっても5年間は端末の分割購入は難しくなります。
▼ 詳しい解説
状況
92住宅ローンを申し込む予定があるか?

債務整理後5年間は審査が通らない可能性が高いです。

  • 債務整理をするとその種類を問わず信用情報機関に報告されます。住宅ローンの申し込みを受けた金融機関は加盟している情報機関から情報を取り寄せるため債務整理の事実はほぼ確実に把握されることになります。そのため情報機関に記録が残っている間は審査に落ちることが通常です。ただし情報機関のデータは融資判断のための参考資料にすぎません。そのため本人の収入の状況などによっては記録が抹消される前であっても融資が通る可能性はゼロではありません。住宅ローンの場合には不動産を担保にとることができるため自己資金の割合などによっては5年が経過する前であっても審査に通る可能性はあります。
▼ 詳しい解説
状況
93アパートやマンションを借りている、または新規に申し込む予定があるか?

滞納している場合には明け渡しを求められる可能性があります。

  • 毎月の賃料については支払っても偏頗弁済とはなりません。家賃の未払いが続けば債務不履行により契約を解除される可能性はありますが、自己破産したとしてもそのことをもって解除されることはありません(昔は解除されることがありました。)。
  • 自己破産によって滞納分を免責してもらうことは可能ですが明け渡しを求められる可能性があるため住み続けたいのであれば未払いにならないように注意が必要です。
  • 家賃の支払いを特定のクレジットカードで行う契約の場合には未払いとなる前に他の支払い方法への変更を家主に相談することが必要です。債務整理によりカードが利用できなくなるからです。
  • 不動産会社は信用情報機関に登録していないため債務整理の事実を通常認識できませんが、保証会社が加盟していることがあるため新規の契約では審査が厳しくなることがあります。
▼ 詳しい解説
不安
94官報に氏名が掲載されることをおそれているか?

すべての債務整理で官報に掲載されるわけではありません。また官報をチェックしている人は多くありません。

  • 任意整理はもちろん特定調停も官報に載ることはありません。
  • 自己破産や個人再生では官報に住所や氏名が掲載されることになります。しかし、毎年破産者だけで何万人もおりそれを逐一チェックしている人は普通いません。銀行など一部の金融機関ではデータベースにしていますが普通の会社ではそのようなことはしていません。そのため官報に掲載されたとしてもそこから誰かに破産の事実を知られることは考えにくいといえます。
▼ 詳しい解説
不安
95破産者名簿に載ることを懸念しているか?

免責を受けられない人だけが登載されます。仮に記載されたとしても直接他人が見ることはできません。

  • 名簿の目的は弁護士や警備員など破産者ではできない仕事をする場合に破産者ではないことを証明するためにあります。このときに発行されるのが身分証明書であり本人が申請してはじめて交付されます。そのため自分で書類を提供しない限り他人に知られてしまうことはありません。
  • 免責が下りるまでは破産者となるため以前は免責されるまで名簿に記載される扱いでしたが現在は免責される見込みがない人だけが対象となっています。そのため普通は登載されません。
▼ 詳しい解説
不安
96家族がローンを組む際の影響について不安を感じているか?

ローンを申し込んだ人自身の信用が問題となるのであり債務整理をしたとしても原則として審査に影響しません。

  • 金融機関は融資の判断に信用情報機関の記録を参照します。この際の調査対象はローンを申し込んだ人物です。信用情報機関のデータはプライバシー保護の観点から本人の同意なく閲覧することはできません。そのため家族がローンを組む際に審査に影響することは原則としてありません。ただし金融機関自身も顧客データを保有しているため、住所や名字、電話番号などが同一の場合には債務整理の事実に気づく可能性があり審査に影響しないとは言い切れません。
  • クレジットカードは専業主婦など収入がない人でも発行してもらえることがありますが、その場合、配偶者の信用を前提にしていることが多いといえます。そのため大手スーパーなどが発行する審査に通りやすいカードでも収入のない配偶者は発行してもらえない可能性があります。
▼ 詳しい解説
不安
97保証人となる予定や可能性があるか?

ローンの保証人となることはできません。しかし、その他の保証人であればなれる可能性があります。

  • 家族が事業を行っていたり家を購入したりする状況では保証人が必要となることがあります。しかし保証人となるには弁済するための資力が必要です。保証人も信用調査が行われることから信用情報に債務整理の記録がある期間は難しいといえます。
  • 奨学金についても保証の問題がありますが奨学金自体を受けられなくなる心配はまずありません。貸与者である日本学生支援機構は信用情報機関に加盟していますが支給決定時には照会しないため保証人が破産者であってもそれだけでは不支給とはなりません。しかし債務整理中でないことが保証人の要件とされているため債務整理が継続中の間は適格がありません。この場合には他の親族か機関保証を使います。連帯保証は重責であることから債務整理の有無に関係なく機関保証を選択することは不自然ではないため保証人を辞退したからといって債務整理中であることが知られることにはなりません。
  • 賃貸契約などのローン以外の保証人の場合には信用情報が抹消される前であってもなれる可能性があります。信用情報を入手できるのは加盟会社のみであり不動産会社は通常会員ではないからです。注意すべきなのは保証会社を併用するタイプの物件です。保証人だけで十分という物件もありますが大家さんによっては保証会社を求めてきます。保証会社にも種類があり信販会社系列の場合には信用情報機関の会員となっているからです。
▼ 詳しい解説

婚姻関係

離婚に伴う負債がある場合には一般の債務とは異なる取り扱いに気をつけなければなりません。

家族
98離婚による慰謝料があるか?

自己破産した場合には原則として支払い義務がなくなります。

  • 自己破産すると精神的損害賠償債務(慰謝料)も免責になるのが原則です。ただし悪意で生じさせた損害か故意や重過失によって身体や生命を害した結果生じさせたものであるときは免責されません。「悪意」の意味は積極的に相手に危害を加えてやろうという意図のことであり浮気などの単純な不貞行為は含まれません。事案により異なりますが、一般的にはDV(ドメスティック・バイオレンス)などにより肉体や精神に疾患を生じさせるなど特に悪質なケースでなければ免責される可能性が高いと考えられます。個人再生の場合も同様です。
  • 離婚が破産の後であっても慰謝料の原因が破産手続きの開始前にあれば免責となります。
  • 任意整理は分割払いや利息の免除など負担の軽減を図る交渉であり慰謝料も対象となりえます。債務の総額や相手との関係などを考慮し交渉の余地があれば検討します。
▼ 詳しい解説
家族
99財産分与をしたか又はその予定があるか?

財産分与も免責対象です。ただし自己破産前に財産分与をしている場合には破産管財人から否認権を行使されることがあります。

  • 離婚による財産分与は原則として詐害行為には当たりません。返済に窮している状態で行えば詐害行為に当たりそうですが、財産分与は夫婦の共同財産を分割する行為にすぎないため対象外とされています。ただしその額が通常の範囲内であることが必要です。これを超えていると財産隠しとして否認対象となります。一般的には2分の1程度が目安となりますが個々のケースによって異なります。
  • 財産分与には慰謝料を含めた合意がなされることがあります。慰謝料部分については破産手続きで一般の債権と同様に扱われるべきですから否認される可能性があります。
  • 合意自体が有効であっても実際の支払いが返済の滞った後であるときは偏頗弁済となるおそれがあります。
  • 本来配偶者の財産であるものを分配する制度ではありますが非免責債権とはされていないため原則通り免責対象です。
  • 自己破産の前に財産分与をすると調査が必要と判断され管財事件となりやすく費用や時間がかかる恐れがあります。
▼ 詳しい解説
家族
100婚姻費用や養育費の支払い義務があるか?

婚姻費用や養育費については免責されません。支払いが難しい場合には交渉によって減額してもらいます。

  • 婚姻費用の分担義務や養育費、その他の扶養料については破産や個人再生をしたとしても免責対象外とされています。これから支払うものだけでなく滞納している分も同様です。滞納分を除き破産手続き中であっても支払わなくてはなりません。
  • 支払いが困難である場合には任意整理として養育費等の減額交渉を検討します。収入が減ってしまったり元配偶者の収入が増えたりして養育費が妥当でなくなることがあります。もともとの金額が不相当のときもあります。このような場合には話し合いで負担を減らしてもらうことになります。
  • 話し合いに応じてもらえないときには家庭裁判所に減額調停を申し立てます。収入状況やお互いの家庭環境が変わった場合には減額を認めてもらえることがあります。調停が不調となったときは審判手続に移行します。相手が応じなくとも裁判官が減額の要否や金額の判断をしてくれます。
▼ 詳しい解説

仕事関係

債務整理が仕事に与える影響について理解することが大切です。

職場
101債務の存在を職場に知られているか?

職場からの借金があっても債務整理の事実を知られるとは限りません。仮に知られたとしても解雇されることはありません。

  • 社内貸付やろうきん、共済組合から融資を受けている場合には債務整理の方法によってはその事実を職場に知られてしまうことがあります。知られたとしても解雇の正当な理由には当たりません。
  • 任意整理であれば交渉対象から会社などを外せば知られることはありません。自己破産の場合でも会社などから借金がなければ知られる可能性は低いといえます。職場からの借り入れがあるときは事前に家族などから代わりに返済してもらい債権者から除外することで知られにくくできます。
  • 職場に知られる可能性が高く心配すべきなのは給与債権に対する差押えです。これは債務整理をしたからではなく債務整理が遅れることで生じます。給与の支払いに制限があり支払い可能額の計算や供託義務が生じるなど職場に迷惑を掛けることになります。職場に借金の存在を知られないためには早めに弁護士に相談することが大切です。
▼ 詳しい解説
職場
102職業の規制を受けることがあることを理解しているか?

会社役員や警備員、宅建業を営んでいるような人が自己破産するときは注意が必要です。

  • 任意整理や個人再生であれば職業の制約はありませんが自己破産の場合には支障が出ることがあります。
  • 会社役員は破産により退任することになります。取締役や監査役の立場は受任者であり委任は破産により終了するためです。欠格事由ではないため直ちに再任することはできます。
  • 宅地建物取引士や行政書士、社会保険労務士など法律上資格が定められている人は欠格事由になることがあります。登録を抹消されるなどその職に一時的につけなくなるだけであり試験の合格が取り消されるわけではありません。
  • 公務員が自己破産したとしても基本的に欠格事由には該当しないため辞める必要はありません。例外的に公安審査委員会委員など特殊な業務についている場合には欠格事由にあたることがあります。
  • 欠格事由とされても免責により復権します。早ければ破産手続き開始後3か月程度で復権できます。
▼ 詳しい解説

住居

住まいが持ち家か借家なのかローンや担保権の有無、家賃がどれくらいなのかなど検討すべきことがあります。

住居
103持ち家があるか?

資産として不動産がある場合には強制執行や破産による清算の対象となります。

  • 債務整理をせずに放置していると強制執行を受け競売されることになります。自己破産した場合にも管財人によって換価処分を受けることが多いため所有権を失います。
  • 任意整理であれば財産を処分する必然性はないため住居を残せる可能性があります。個人再生の場合にも残せる可能性があります。
  • 知人などに買い取ってもらい賃貸してもらうことで住み続ける方法もありますが管財事件となったり免責が認められなくなったりするおそれもあるため弁護士に相談することが必要です。
▼ 詳しい解説
住居
104住宅ローンの返済条件の見直しを検討したか?

住宅ローンについてはリスケジュールによって返済が可能となることがあります。

  • リスケジュールとは返済の一時猶予や期間の延長など返済条件を変更することです。信用情報機関に登録されることがないため通常の任意整理とは異なります。ただし交渉先の金融機関内部の信用情報では評価が落ちることになります。
  • 延滞してからでは交渉が難しくなるためその前に交渉をはじめることが重要です。金融機関によって対象となる条件が異なり猶予や延長などの対応も異なることがあります。また通常の条件は満たさない場合でも天災などの状況によって特別に認めてもらえることがあります。金融機関のホームページに情報が掲載されていることがあるため利用条件を確認することが大切です。
  • 借り換えも検討対象となりますが各種費用がかかるため金利が大幅に安くならなければメリットは大きくありません。
▼ 詳しい解説
住居
105住宅ローンのみを残す方法を理解しているか?

住宅ローンを残すことができれば自宅を手放さなくてすみます。方法として任意整理と個人再生を利用する方法が考えられます。

  • 自己破産であれば一部の債権者のみを特別扱いし優先的に弁済することはできません。もしこのような不平等な弁済をしてしまうとその効力や免責が否定されることがあります。
  • 任意整理であれば話し合いによる解決方法にすぎないため誰と交渉するかは自由です。そのため銀行や信用金庫のみ除外し債務整理することでローンをそのままにし、自宅を維持することが可能です。
  • 個人再生を利用することもできます。専用の規定により住宅ローンのみ除外して他の債務のみ減額可能です。減額の幅が大きいため債務が大きいときには個人再生のほうが向いているかもしれません。
▼ 詳しい解説
住居
106主な債務が住宅ローンのみか?

リスケジュール、個人再生、自己破産が検討できます。

  • 支払いの猶予など条件の見直しによって完済の見通しがつくのであれば貸主である金融機関に相談をすることで問題が解決できることがあります。この場合にはブラックリストに載ることもないため早めに相談されることが大切です。
  • 個人再生も検討できます。ただし債務の減額がされないことに注意が必要です。金融機関は延滞が起こる前であれば柔軟にリスケジュールに応じてくれることも多いため本来は相談によって期間の伸長をしてもらうべきです。しかしすでに長期の延滞をしていたり要件を満たしていないなどの理由により金融機関が返済の猶予などを認めてくれないことがあります。このような場合には個人再生を使う利点があるといえます。
  • 滞納状態が続くと保証会社が代位弁済し債権が移ります。しかし6か月以内に個人再生の申し立てをすれば元の状態に戻すことが可能です(巻き戻し)。そのため代位弁済が行われた場合に住宅を維持するために有効な方法といえます。担保権が実行され競売が行われている状況であっても中止してもらえる可能性もあります。
  • 継続して支払っていける見込みがないのであれば自己破産を検討することになります。
▼ 詳しい解説
住居
107抵当権など担保権が設定されているか?

担保権の内容によっては住宅を残すことは難しくなります。

  • 個人再生における住宅ローン特則を使えば関係する抵当権をそのままにできるため自宅を維持することが可能です。しかしそれ以外の債務に関する担保権がついているときはこの制度を利用することができません。いずれにせよ抵当権が実行されれば競売により所有権を失うことになるからです。このようなケースでは任意整理によって解決できないか検討することになります。
▼ 詳しい解説
住居
108固定資産税を滞納しているか?

税金は自己破産などによる免責や減額の対象ではありません。

  • 固定資産税はその年の1月1日現在の権利者に支払い義務があります。不動産を売却する際に契約上買主に支払い義務を生じさせることがありますが、あくまで納税義務者はその年のはじめに権利をもっていた人です。
  • 滞納を続けると役所が差し押さえをしてくることになります。債務整理の際に不動産を任意売却することがありますが差押えの登記が入っていると買い手がつかないことが一般的です。そのため差押えを解除してもらう必要がありますが滞納を解消しなければなりません。
  • 税金は事前に相談しておけば分納に応じてもらえることが多く滞納しないことが大切です。
▼ 詳しい解説
住居
109借家の場合において家賃は適切といえるか?

収入の25%を超えているのであれば見直しが必要かもしれません。

  • 債務整理をするには支出の見直しも大切です。その際、固定費の見直しも重要であり特に家賃のような大きな金額のものは特に注意が必要です。
  • 昔は収入の30%以内であれば適切な範囲と言われていましたが現在では高すぎると考えられています。理由としては収入が右肩上がりに上昇していく時代ではないこと、携帯電話のようなこれまでにない固定費が増えたことなどがあります。
  • 妥当な割合は25%以内と言われるようになっています。これも絶対的なものではありませんが目安とはなります。手取りが30万円であれば7万5000円までが家賃の目安です。
▼ 詳しい解説
住居
110引っ越すことを検討したか?

家賃を下げたり、持ち家を売却したりするために引っ越しをすることも必要かもしれません。

  • 家賃が収入の25%を大きく超えているようであれば転居の検討も必要かもしれません。その際は、転居の費用や通勤通学の費用などを総合的に検討します。
  • 持ち家であったとしても維持するための費用が必要です。固定資産税や管理費、光熱費などは土地や住居の大きさなどにより異なってきます。また、売却代金を返済原資に充てられることも重要です。
  • 自己破産などをしてしまうと家を借りることはできなくなるのではないかと心配する人もいますが、信販会社系の保証会社がついているような物件への入居は難しくなりますが契約可能な物件は多くあります。また現在住んでいる場所からの退去は滞納を続けていなければ必要ありません。
▼ 詳しい解説

財産

預金口座や生命保険などがどうなるかについて心配される方もいます。また、失うことをおそれて財産を隠してしまう人もいます。

財産
111預金口座が凍結されることをおそれているか?

口座が利用できなくなることがあるためあらかじめ対策を立てることが必要です。

  • 銀行は取引約款に基づき顧客のローンと預金との相殺を行うことがあります。そのために通常は弁護士からの受任通知を受け取ると出金を停止します。
  • 注意が必要なのは任意整理の対象から銀行を外していても凍結の可能性がある点です。大手の消費者金融は銀行の系列企業となっていることが多く銀行の保証会社となっており貸し出しの審査も担当しています。そのため保証会社である消費者金融を債務整理の対象とすると口座が凍結されるおそれがあるのです。この場合、銀行は保証会社から弁済してもらえるため凍結の理由がなくなります。解除まで3か月程度かかることがあります。ただしそのまま解約してしまう金融機関も存在します。
  • 対策として事前に全額を引き出しておきます。給料や年金用の口座であれば事前に別の口座に変更します。家賃等の自動引落しもできなくなるため他の口座への変更やコンビニ払いなどに変更します。
  • 受任通知後の入金された分については法律による制限があるため通常相殺してきません。そのため給料については凍結中であっても弁護士が交渉することで引き出せることがあります。
▼ 詳しい解説
財産
112生命保険など任意保険に加入しているか?

積立型の保険は解約しなければならないことがあります。どのような債務整理の手段をとるかによって異なります。

  • 掛け捨て型の場合には通常問題とはなりません。
  • 自己破産では一般的に20万円を超えるものは処分される扱いです。そのため解約返戻金も処分が必要です。ただし管財人と交渉することで返戻金相当額を引き渡すことなどにより契約を維持できることがあります。契約者貸付を受けることで20万円以下の価値にすることもできます。例えば、返戻金50万円において30万円の貸付を受けることで20万円の価値に抑えることができます。※裁判所によって取り扱いが異なることがあります。
  • 任意整理や個人再生の場合には財産の処分が強制されないため契約をそのままにできます。
▼ 詳しい解説
財産
113財産を隠していないか?

処分すべき財産を隠してしまうと免責されなかったり罪に問われたりすることがあります。

  • よくあるのは知人に保管してもらったり贈与したり安く譲渡したりするケースです。自己破産ではこのような行為は免責が否定される理由となります。発覚すれば管財人によって贈与や売買などが否定され訴訟を起こされることもあります。
  • 隠匿した財産が多額であるなど悪質なケースでは罪に問われることもあります。
  • おそらく簡単には発覚しないだろうという思い込みが隠匿につながっていると考えられます。しかし管財人には郵便物のチェックなど強力な調査権限があり、また経済状態に関する各種資料の提供が必要なことから矛盾が見つかりやすく隠し通せるものではありません。その代償を考えれば絶対にするべきではありません。
  • 任意整理や個人再生であれば財産の処分は強制されませんし、自己破産も一切の財産をなくすのではなく一部は手元におくことができます。詳しいことは弁護士に相談してください。
▼ 詳しい解説

4.その他困ったことがある場合にチェックする

債務整理を考える人はさまざまな問題に直面しています。

訴えられた場合

裁判所から通知が来ると多くの人が戸惑います。適切に対応しないと思わぬ損失を受けることがあります。

裁判所
114裁判所から何らかの書類を受け取っているか?

届いたものをよく見て内容に従って対処することが大切です。

  • どのような内容であっても無視せずに書いてある内容を確認することが基本です。
  • 訴状であるときには放置すれば敗訴してしまい強制執行を受けることになります。
  • 支払督促であるときにも放置すれば強制執行を受けるおそれがあります。期限内に異議を申し立てることで防ぐことができます。
  • 裁判所名が書かれてあったとしても裁判所の建物内にある郵便局から出された内容証明郵便にすぎないこともあります。話し合いのための調停の呼び出しかもしれません。これらの場合であってもいずれ訴訟を起こされる可能性があります。
  • 見たことがない債権者名など不審な部分があれば振り込め詐欺である可能性があります。少しでも不安があれば弁護士に相談することが大切です。
▼ 詳しい解説
裁判所
115支払い督促を受けているか?

2週間以内に異議を出さないと財産を失うことがあります。

  • 強制執行をするには判決など債務名義と呼ばれるものが必要です。支払督促も債務名義を得る手段であり取得されてしまうと差押えをいつ受けてもおかしくない状態になります。
  • 期限内に異議を出せば回避可能ですが訴訟に移行してしまいます。時間との勝負になるため早めに弁護士に相談してください。
▼ 詳しい解説
裁判所
116訴訟を起こされているか?

訴状と記載されている書類を受け取ったときには反論しなければならず無視してはいけません。

  • 原告や請求原因欄を確認することで誰がどのような理由で訴えているのかがわかります。
  • 書かれている内容に反論があればこちらの言い分を書いた答弁書を返送しなければなりません。もし送らないでいると相手の言い分を認めたことになり敗訴してしまいます。
  • 注意すべき点として相手の言い分を簡単に認めないことが挙げられます。よくわからないところはわからないと記載し少しでも違うところは否定することです。認めてしまうとその部分につき争いがないものとして裁判が行われてしまうからです。
  • もし支払いたくても支払えない状況にあるのであればすぐに弁護士に相談してください。訴状の内容が正しいのであればいずれ財産を差し押さえられることになります。その前に債務整理を行うことが大切です。
  • 自己破産した場合であっても一定の財産を残せますがその前に強制執行されてしまうと残せたはずの財産を失うことになります。任意整理や個人再生ができる可能性もあります。
▼ 詳しい解説
裁判所
117裁判上の和解とはなにか理解しているか?

話し合いにより解決を図る方法です。訴訟は必ずしも判決で終わるのではありません。

  • お互いに歩み寄って話し合いにより解決するものであり時間と費用の節約になるため双方にとってメリットがあります。
  • 気をつけるべきなのは調書が作られることで債務名義となり強制執行される可能性が出てくることです。そのため安易に和解に応じるのではなく事前に弁護士に相談することが大切です。状況によっては自己破産などを進めていくことになります。
  • 和解のとおりに弁済ができなくなったときには債務整理が必要です。
▼ 詳しい解説
裁判所
118仮差押えを受けているか?

財産の処分を制限された状態であり強制執行される可能性があります。

  • 債権者は債権を回収するために訴訟を行いますが強制執行する前に財産がなくなってしまえば目的を果たすことができません。そのため財産の処分を制限するための措置です。
  • 財産を処分したくてもできない状態となるため返済に支障が生じるおそれがあります。
  • 自己破産や個人再生を行うことで効力を失わせることができます。
▼ 詳しい解説
裁判所
119強制執行を受けているか又はそのおそれがあるか?

そのままでは財産を失ってしまいますが対処可能です。

  • 強制執行手続きが開始されたからといって手遅れとは限りません。自己破産や個人再生を行えばストップさせることが可能です。
  • ▼ 詳しい解説
    裁判所
    120担保権が実行されているか?

    手続きが開始されると所有権を失うことになります。

    • 不動産などに設定されている担保権により競売されると物に対する権利がなくなります。
    • 債務者の中には競売されるとそれで債務がなくなると誤解している人がいますが売却代金が債務に満たないときには借金は残ったままです。これをなくすためには別途債務整理が必要です。
    • 抵当権などの担保権は自己破産手続きとは無関係に実行することができます(別除権)。
    • 住宅ローン特則を利用した個人再生を行う場合には抵当権の実行を中止させることも可能です。そのため担保権が実行されたとしても自宅を失わなくてすむ可能性があります。
    ▼ 詳しい解説
    裁判所
    121競売(けいばい)について理解しているか?

    担保権の実行や強制執行により債務者等の所有する物や権利を法律に基づき一方的に売却することをいいます。買受希望者を募り最高値をつけた人に売却されます。

    • 住宅ローンの場合には滞納から半年程度で競売が開始されることが多いといえます。
    • 競売が開始されると裁判所によって物件の調査が行われ売却基準価額や手続きの日程が決まります。スケジュールに従い入札が行われ最高額をつけた人に売却されることになります。
    • いつまでも立ち退かないでいると強制的に退去させられることになります。
    • 債務者自身が落札することは認められていません。
    ▼ 詳しい解説
    裁判所
    122債務名義とはなにか理解しているか?

    請求権の存在と範囲を公証し執行力が法的に認められた文書のことです。

    • 強制執行をするには実現すべき権利を本当にもっていることが確認できなければなりません。そのため法律上一定の文書を持っている場合にのみ執行することが認められることになっています。
    • 確定判決、執行認諾文言付きの公正証書、仮執行宣言付支払督促、裁判上の和解など裁判所で作られた調書が代表的です。
    ▼ 詳しい解説

    弁護士

    普段関わることが少ないため敷居を高く感じるかもしれませんが身構える必要はありません。

    弁護士
    123弁護士に相談したか?

    借金の問題など法的な問題については専門家に相談することが基本です。

    • 一人で悩んでいても時間ばかり経って問題は解決しません。ネットで基本的な知識は得られますが個々のケースに応じて専門的な判断が必要となります。
    • 弁護士であっても専門分野はいろいろあります。医師が診療科目ごとに分かれているように法律家もそれぞれの分野ごとに分かれています。債務整理であればその分野を専門としている弁護士を探す必要があります。
    ▼ 詳しい解説
    弁護士
    124これから相談する場合に準備すべきものは用意できているか?

    法律相談には時間がかかります。予定されている時間内に終えられるように書類などを準備することが大切です。

    • マイナンバーカードや運転免許証、パスポートなどの身分証明書(顔写真付きのものが望ましい)
    • 印鑑(シャチハタは禁止されていることが多いです。)
    • 請求書、契約書、明細書、クレジットカード全部、債権者一覧表、預金通帳、給与明細、家計がある程度わかるもの(家計簿など)
    • 登記事項全部証明書、評価証明書(不動産をもっているとき)
    • 車検証
    • 生命保険に加入している場合や退職金が発生する可能性があるときには別途書類が必要となることがあります。
    • 裁判所から届いた書類など

    ※事務所やケースによって必要なものは異なります。用意すべきものをあらかじめ聞いておき関係がありそうだと思うものは念のためすべて用意しておきます。

    ▼ 詳しい解説
    弁護士
    125弁護士費用について不安があるか?

    報酬額は基本的に自由であり事務所によって異なります。

    • 任意整理や特定調停については1社につき2万円~8万円程度
    • 個人再生については1社につき30万円~50万円程度
    • 自己破産については30万円~50万円程度が目安といえます。
    • 分割払いに応じてくれる事務所もあります。
    • 公的な支援制度である法テラスを利用することで費用を立て替えてもらえることもあります。
    ▼ 詳しい解説
    弁護士
    126手続きがどのように進められていくか理解しているか?

    すべては弁護士に相談することから始まります。

    • 弁護士に相談し債務整理が必要と判断されれば正式に依頼することを検討します。債務整理については相談を無料で受け付けているところもあります。
    • 債務整理にはいくつも種類があるためどのような方法が考えられるかなど説明を受け依頼するか決定します。報酬や費用についてわからないことがあれば質問し不明な点を残さないようにします。
    • 正式に委任した場合には着手金の支払いを行い注意事項があれば従います(預金の引き出し、引き落とし口座の変更等)。
    • 受任通知が債権者に発送されます。これにより取り立てがストップすることになります。取引履歴の開示も要求します。
    • 集めた資料に基づきどの債務整理の方法をとるか最終決定し任意整理などそれぞれの手続きを進めていくことになります。
    ▼ 詳しい解説

    その他

    ほかにも知っておくべきことはいろいろあります。

    家族
    127自分の他に家族も債務を抱えているか?

    家族が保証人になっているときには一緒に債務整理することを考えます。

    • 自己破産や個人再生をしたとしても保証人の責任は変わりません。任意整理も同様です。家族が保証人になっているのであれば一緒に手続きをすることが大切です。
    • 一緒に手続きを行えば債権者が同じであり必要な資料も共通しているなど労力が少なくてすみます。その分費用も抑えやすくなります。
    • 互いにブラックリストに載ってしまう点には注意が必要です。
    ▼ 詳しい解説
    その他
    128総量規制とはなにか理解しているか?

    貸金業者からの借り入れ額を法律で制限する仕組みのことです。

    • 年収に対して3分の1が限度となっています。1社からではなくすべての会社からの総額で判断されます。
    • 例外的に住宅ローンや医療費、借り換え、事業者への貸付けなど規制の対象外となるものがあります。
    • 対象は貸金業者であり銀行は対象外です。ただし自主規制により似たような制限があります。
    ▼ 詳しい解説
    その他
    129公正証書を作成したか、または作成を求められているか?

    強制執行を受けるおそれがあるため早めに対処する必要があります。

    • 公正証書のすべてが執行力があるのではなく強制執行を受けてもかまわないとの執行認諾文言がついているものに限ります。
    • 債務名義として財産を差し押さえることが可能となるため簡単に作成していいものではありません。本来であれば訴訟を起こし判決を得なければ手に入らないものが時間と費用をかけずに取得できるからです。
    • すでに作成済みで返済期限を経過していたり作成を求められていたりするときには早めに弁護士に相談することが大切です。
    ▼ 詳しい解説
    その他
    130最後の弁済から長期間経過しているか?

    返済すべき義務はもうないかもしれません。

    • 多くの権利はしばらく放置しておくとなくなることになっています。これはそのような権利者は保護する理由が乏しいですし、何年も経っているとその状態があたり前になっているため現状を維持したほうが多くの人にとって利益となるからです。
    • 基本的に最後の返済から5年で支払い義務がなくなります。
    • 訴訟など一定の手続きにより期間がリセットされることがあります。
    • 保証人がいる場合にはそれぞれ別の債務であり時効の完成も個別に判断します。

    ※時効期間は権利の種類や発生した時期により異なることがあるため詳しくは弁護士に相談してください。

    ▼ 詳しい解説

    チェックリストをご利用いただく場合の注意事項

    • 各裁判所によって手続き、添付書類、費用などが異なることがあります。また、個別の案件によって手続き、必要書類、費用などが異なることもあります。
    • 本チェックリストは細心の注意をはらい、専門家の監修のもとで作成されていますが、内容の正確性を完全に保証するものではありません。必ずご自身の責任でお使いください。適切な手続きの選択を含め、手続を確実に行うためにはできるだけ早い段階で専門の弁護士に相談してください。
    • 本ページにおいては、各チェック項目にて詳細な解説を行っています。そのため、チェック項目のみを記載したシート(PDF)を直接リンクすることはご遠慮ください。
    • このチェックリストは、非営利かつ個人として利用されることを想定して作成されています。商用利用および不特定多数の方が利用できる環境への無断転載等は固くお断りいたします。
    相談無料 全国対応 24時間受付 気軽にLINEで相談してみる LINE無料診断!! いくら減るか試してみる!! [無料] 借金減額シミュレーター
    気軽にLINEで相談してみる LINE無料診断!! いくら減るか試してみる!! [無料] 借金減額シミュレーター
    ページトップへ
    ページ最下部へ