おまとめローンの注意点とは?3つのポイント

はじめに

借金の解決方法としては債務整理が代表的ですが、金利の安いローンに切り替えることで負担を減らし完済を目指す方法もあります。
そのうちいくつもの業者から借り入れてしまっている多重債務者向けに複数の債務を一つにしてしまうおまとめローンというものが存在しています。
銀行やろうきんなどの融資条件の厳しいところから比較的審査のゆるい消費者金融までさまざまな事業者がサービスを展開しています。

どのような問題であってもその解決のためには問題点をできるだけ単純化し明確にすることが有益です。
借り入れを一本化できれば返済の見通しが立ちやすくなるため借金の問題を解決するのに役立ちます。
しかし思わぬ落とし穴にも気をつけなければなりません。

ポイント1~どのようなものか

おまとめローンとはいくつもの借入先があるときにこれをひとつにすることを目的とした金融商品のことです。新たにお金を借りてそれを使って既存の借金を返すためのものです。
あちこちから借りているとどこからいくら借りているのかわかりにくくなるためわかりやすくなります。また金利も低くできることからうまく活用できれば返済額が少なくなるため生活に余裕が生まれやすくなります。
ただし取り扱っている事業者も多いため金利や融資条件などが千差万別であり、だれでも利用できるわけではない上かえって状況を悪くすることもあります。
くわしくその特徴について見ていきたいと思います。

メリット

借金を一本化できることが最大の特徴といえます。これにより現状を債務者自身が把握しやすくなるため借金をなくすための大きな一歩となります。
複数の業者から借り入れている人を多重債務者と呼びますが、このような状況に置かれている人は債務の総額がいくらなのか、すべて返し終えるまでどのくらいかかるのかがわからなくなっていることも少なくありません。人によってはどこから借りているのかさえよく分からなくなっていることもあります。
また、借金をするということが常態化しやすく借りることに抵抗感がなくなり次から次へと新たな借り入れを行い借金が雪だるま式に増えることにもなります。
借金を一本化することで1社からしか借りていない状況にし、心理的に新規の融資を受けにくくする意味もあります。

借金を一つにまとめることで金利を低くすることもできます。
ふつう一度の借入れが多額なほど利息は低くなる傾向があります。住宅ローンを考えてみるとわかりやすいですが消費者金融での数十万円の借り入れとは比較にならないほど低利です。
1社あたり数十万円の借り入れであっても一つにまとめることで大きな額となることから金利もその分下がることが期待できます。

金利が下がれば毎月の支払いも減ることになります。借金を自力でなくしていくために最も重要なことは毎月の支払いを確実に続けていくことです。これまでよりも月々の支払いが減るのであれば完済できる可能性が高まることになります。余裕ができれば繰り上げ返済できる機会も増えることになります。

返済の手間や心理的な負担も減らすことができます。3社から借りていたのであれば返済の手間が1社の場合と比べて3倍になります。返済日がバラバラであればいつも返済に追われているような状況となり大きなストレスにもなります。このような負担を減らせることも利点といえます。

ブラックリストに記録されないことも大きな利点です。
債務整理をするとどうしても信用情報にその事実が記載されてしまいます。その結果としてクレジットカードの使用や借り入れなどがしばらくの間できなくなってしまいます。
それに対して単に新たにローンを組むだけですから特に問題が生じるわけではありません。

ポイント2~デメリット

いいことばかりのようにも思えますが借金の解決が目的のはずなのに借金が増えてしまうなどかえって事態を悪くすることもあります。
借金を解決するためにさらに借金を重ねるのですから慎重に検討する必要があります。

負担が減らない

思っていたほど負担が軽くならないことが最大の問題といえます。その理由はいくつかあるため順番に見ていきます。

まず利息がそれほど変わらない可能性があるということです。特に銀行からの借り入れが多い場合にはもともとの金利がそれほど高くはないため負担が大して変わらないことが多くあります。
以前は利息制限法を超える金利で貸し出している業者も多かったことから借り換えにより大幅に金利が下がるケースも少なくありませんでした。ですが現在では法律が変わったため金利差が生じにくくなっています。

現在の金利よりも高い金利で借りてしまうケースもあるため注意が必要です。
総支払額についてもかえって高くつくことがあります。毎月の返済額が減ったとしても返済期間が長くなるのであればその分利息を多く支払うことがあるからです。

費用がかかる可能性にも注意が必要です。
印紙代のほか公正証書の作成費用や抵当権の設定などの費用がかかることがあります。特にマイカーローンや住宅ローンの場合には高額になりやすいので気をつけなければなりません。結果として借り換え前とほとんど負担が変わらないということもあります。

担保

担保が要求されることがある点も不利益のひとつです。一つに借金をまとめることで特定の債権者が多額の債権をもつことになります。そのため金額が大きい場合には確実な債権の回収のために担保を要求されることがあります。
公正証書の作成が求められたり、不動産や自動車などをもっているときにはこれらに担保権を設定することが求められたりすることがあります。求めに応じると担保権が実行されたり銀行預金や給料などに強制執行を受けたりする可能性が出てくることになります。
連帯保証人が必要なケースでは他人を巻き込むことになります。このように事態を泥沼化させることがある点に気をつけなければなりません。

審査

だれもが利用できるわけではない点にも問題があります。
融資を受けることに変わりはないため審査を受けることになります。一般的にはろうきんや銀行系の方が金利が安いため利用するならこれらの事業者が検討対象となります。
しかし消費者金融よりも審査が厳し目になっており収入が安定していることや担保が求められるなど利用条件を満たすことは容易ではありません。
特に延滞が常態化している場合にはすでにブラックリスト入りしている可能性があります。その場合には融資を受けることがとても難しくなります。

借金がさらに増えてしまうケースがあることも認識しておく必要があります。
理由は債務者が再びいくつもの業者から借り入れてしまうことにあります。おまとめローンの価値は借りたお金で今までの債務を返済できることにありますが、これにより限度額いっぱいだった既存業者の融資枠が空くことになります。多重債務に陥る人は借りることに対する抵抗感が希薄になっている傾向があり生活が苦しくなると軽い気持ちで借りてしまう人が少なくありません。

とりあえずおまとめローンを利用して無理だったら債務整理をしようと考える人もいるかも知れませんがこのような考え方はよくありません。
例えば任意整理を行おうとしても一筋縄ではいかなくなる可能性があります。任意整理は話し合いで金利をカットしてもらったり返済期間を変更してもらったりするものであり、債権者の協力が不可欠です。ところが借り換えをして間がない状態では交渉しても素直に応じてくれないことがあるのです。

ポイント3~債務整理との違い

大きな違いのひとつは債務整理であれば利息自体をなくせることが挙げられます。元本自体を減らすことも可能であり完全になくしてもらうこともできます。

任意整理であれば交渉によって返済期間を長くしてもらうとともに利息をなくしてもらうことになります。
個人再生であれば元本自体も大幅に削減可能です。
自己破産であれば基本的に支払い義務を免れることになります。
いずれもブラックリストに載ってしまいますがこれはメリットともいえます。信用情報に記録されることで借金をしたくてもできない状況になるからです。それゆえ債務が増えてしまうという一番大きな問題を払拭できます。
しかも信用情報は永久にそのままというわけではなくしばらくすれば記録が削除されることになっています。そのためカードが二度と作れないというわけでもありません。
将来住宅ローンを利用したいと考えている人もできるだけ早く根本的な解決をした方がいいといえます。おまとめローンを使って何年か経ったあとに債務整理をするのでは無駄が大きいといえます。おまとめローンの中には10年以上の期間が設定されるものもありますがそれだけの期間があれば信用情報も削除されます。

弁護士に依頼すると債権者による取り立てをストップしてもらうこともできます。それに対しおまとめローンの場合にはそのような効果はないため融資審査の間も取り立てを防ぐことはできません。

ブラックリストに載っている人はおまとめローンを利用することは難しいですが、債務整理を利用することは可能です。

なにより一番の違いは債務整理であれば借金を根本的に解決できることだといえます。
専門知識のある弁護士に相談することで適切な解決法を提案してもらえます。一人で解決しようとすることは大きなリスクを伴います。できるだけ早く専門家に相談されることをおすすめします。

まとめ

  • おまとめローンのメリットは借金が一本化されることで管理が容易になることや金利が下がること、ブラックリストに載らないことが挙げられます。
  • デメリットは大して負担が減らず根本的な解決にもならないことにあります。担保を要求されたり総返済額が増えたりするなど今よりも負担が増えることもあります。
  • 金利の低いろうきんや銀行は融資条件が厳しくだれもが利用できるものではありません。
  • 債務整理であれば利息のカットができるほか元本を減らすことも可能です。
  • 借金の問題を早く根本的に解決するには債務整理を選択することが大切です。

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